人を使い捨てする会社、人を尊重し人が活きる会社

人を使い捨てする会社に未来はないと思う

変化が激しい時代の人事は2つの方法があると考えています。
1つは、戦略に応じて必要な人材を確保する方法。
もう1つは、今いる人材でやる事を決める方法です。

これを料理で例えると、前者は「今夜はカレーにする」とゴールを決め、そのために必要な食材を調達する方法です。
対し、後者は冷蔵庫にある食材でメニューを決める方法です。

僕は両方の企業の事例に触れ、後者が永く繁栄するために適していると考えるようになりました。

ジム・コリンズの著書「ビジョナリーカンパニー2」の中に、こんな事が書かれています。

偉大な企業への飛躍をもたらした経営者は、まずはじめにバスの目的地を決め、つぎに目的地までの旅をともにする人びとをバスに乗せる方法をとったわけではない。まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている。

後者の考え方です。

先日、前者のやり方をとる大手メーカーに勤める、大学時代の先輩と久しぶりに話をしました。
昔からアイデアマンでしたし、ある専門分野に長けている人で活躍をしてきました。

「きました」と過去形で表現したのは、今はそうではないからです。
別に魅力がなくなったわけでも、努力を怠ったわけでもない。
彼の能力が職場で発揮さない、そんな状況になってしまったのです。
その理由は、会社の方針・戦略が変わり、彼が持つ専門知識が必要なくなってしまったのです。
そんな同世代の仲間がたくさんいるそうです。

「諸行無常だな…」力なくそう言いました。

とても可愛そうに思ったのですが、先輩は「もっと可愛そうなのは後輩たちだ」と言いました。
用済みになった自分を見た後輩の士気が下がっているというのです。
そりゃそうだよね?
さらに、「会社を利用できるだけ利用して、次のステージを目指す」と言う後輩もいるそうです。

会社にロイヤリティを感じない社員を大量に生むやり方で、果たしてこの会社に未来はあるのか?と思ってしまいました。

人が「活きる」経営が永き渡る繁栄を実現させる

前者の方法は大企業では通用するかもしれませんが中小企業では危険だと思います。
その理由は、良くも悪くも中小企業はマンパワーに依存しているし、都合よく最適な人材を採用する力もありません。
だから会社への愛着を持った人で構成する必要があると考えるからです。

2ヶ月ほど前に、ホワイト企業大賞を受賞した iYell(イエール)株式会社の窪田 光洋社長と話をする機会がありました。
同社は驚異的な離職率の低さを誇るホワイト企業です。

話の中で、窪田社長は「ウチが何屋であるかにこだわりはない」と明言していました。
「大嫌いな人と高級レストランに行くよりも、大好きな人と普通の居酒屋に行ったほうが楽しい」…大好きな仲間と色んなビジネスを開発していきたいとおっしゃっていました。

価値観の合う人と行き先を決める方法…まさにビジョナリーカンパニーを地で行っていると思ったのです。

一方で「何屋」にはこだわるが、自社らしい商売のあり方、やり方の開発にスタッフの個性が活きる方法もあります。
指示ゼロ経営でも最も多いケースかな?

例えば、岩手県一関市の京屋染物店にはラッパーがいます。
名を小澤大輔さん(MCオザワ)と言います。
染物店にラップ…あまり関連がないような気がする、そう思う人が多いと思います。
でも活きるのです。

「活きる」と表現するのは「活かす」とはニュアンスが違うからです。
通常の経営では、リーダーが部下の個性を活かすと考えます。
でも、これはリーダー次第で自律的ではありません。
リーダーの創造力の限界がチームの限界になる。

冷蔵庫を開けたらラッパーがいた、さて何ができるか?をスタッフが参画して考えるのです。
すると、プロモーション動画を作ろう、なんて発想が生まれるのです。

いかがでしょうか?
こんな柔軟な経営ができたら時代の変化に対応できるし、何よりもスタッフの個性が活きる可能性が大きく広がりますよね。

人を尊重し人が活きる経営は、そこで働く人が会社を大切にし永い繁栄の道のりを歩むのだと思います。

それでは今日も素敵な1日を過ごしください。

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