ダメな部下は本当にダメなのか?リーダーの価値観が偏っていることを疑え

リーダーが自分の偏った価値観でメンバーを見ると起きる悲劇

人は、自分の色メガネで世界を見ていると言われます。
自分の価値観、解釈で物事を見るクセがあるということです。

例えば、トリックアートで有名なこの絵。

人によっては花瓶に見えるし、人が向き合っている図に見える人もいます。
見えるものが違うわけです。
さらに、この絵から学べる、もう1つ重要なことがあります。
それは、脳の特性上、人間は花瓶と向き合っている顔、この2つを同時に認識することができないということです。

これらの事実から人材育成と組織活性化にとって重要な事が見えてきます。

例えば、リーダーが自分の偏った価値観でメンバーを見てしまうことです。
チームで成果を上げるための能力要件は何種類もあります。

1、真っ先に行動しチームを起動させる役割
2、1の役割をサポートする役割
3、まとめ役
4、仕事をシステム化する役割

さらに、チームは人間の集まりなので、精神的なメンテナンスも重要な役割です。

仲間を励ます人、対立が起きたら間に入る人、民主的な場になっているかチェックする人、聞き役…
本当に数多くの役割によってチームは成果を上げることが出来るわけです。

しかし、もし、リーダーがこうした役割を知らなかったらどうなるでしょうか?
自分の色メガネでメンバーを裁いてしまいます。

例えば、リーダー自身が真っ先に行動するタイプだと、そういう部下を評価したくなります。
あるいは聞き役タイプの価値が分からずに、認めることができないかもしれません。

だから、リーダーには能力に対する見識を持つ責任があると考えるのです。

色メガネ、あるあるなケーススタディ

続きまして、職場でよく起きるケースで考えてみましょう。

消極的な人は本当に消極的なのか?

チーム内には積極的に発言する人とそうでない人がいます。
もし、リーダーに「発言しないヤツには積極性が足りない」という色メガネがあると、無駄な苦しみが生まれてしまいます。
人の積極性は「集団内のエネルギーバランス」で決まります。
普段、積極的な人も自分以上に積極的な人がいると静かになってしまいます。
一概には判断できないのです。

発言が活性化する「求めニスト」という役割

積極的に発言しない人も「◯◯さん、何か意見ないですか?」と聞く人がいると喋ります。
優れた集団には「求めニスト」という、他者に意見を求める役割がいます。
求めニストがいない集団では、発言が少ない人に対し、リーダーの色メガネで「ヤル気がないヤツ」というレッテルを貼ってしまうことがあります。
これでは多くの意見が出ないし、居心地が悪い職場になってしまいますよね?
勿体ないことです。

感覚タイプの人がチームを救う

論理的な説明が下手な人っていますよね?
何が言いたいか分からない人です。
そういうタイプの人に「結論から言え!」なんて言ってしまうことがあると思います。
言われた本人も困ります。
だって、自分でも何を伝えたいか分からないからです。

論理よりも感性・感覚が優位な人です。

しかし、そのタイプの人には重要な役割があります。
それは場の空気を読む役割です。
集団内に漂う「気分」を表現する力が高い可能性があります。

気分はパフォーマンスに大きな影響を与えます。
なので心理的に安心、安全な場を作ることが非常に重要で、そのためには感じている不安や不快を表現することが効果的だと言われています。

言葉で表現されることで気持ちに向き合うことができるからです。
例えば、緊張している時に「緊張していない、していない…」と手の平に人の文字を書くと、余計に緊張してしまいます。
「ああ、緊張してるな私」と認めた方が緊張は収まります。

「気分の見える化」という役割は集団のメンテナンスには欠かせない存在です。

リーダーは自分の色メガネを外し、客観的な視点を持つことが求められます。
チームで成果を上げるためにも、何よりも人が活きるためにも。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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