決算書の開示なき所に社員の自発性は育たない。開示の仕方と効果について

社員に自発的に行動して欲しいと願うなら情報公開は必須です。
タイヤがないと車が走らないように、情報がないところでは社員は自発的に動きません。
それだけ重要。
社会主義国家で自由のために情報開示の要求が起きるのは、それだけ重要な要件だから。
情報開示は民主的な経営の必須要件です。

今日は、情報開示が必要な理由と、どこまで開示するかについて触れたいと思います。

自律型組織では、社員は指示ではなく情報で動く

社員の自発性を重視する経営で情報開示が欠かせないのには理由があります。
それは、指示命令ではなく「情報で動く」からです。
詳しく説明しますね。

人が何か意思決定する時には必ず何らかの情報に基づきます。
客数が減ったから集客のキャンペーンを打つ、借り入れの返済が厳しいから経常利益とキャッシュを増やす、こうした判断には情報が欠かせません。

情報を基に意思決定をしたら行動します。
行動をすると何らかの変化が生まれます。
その変化を情報としてキャッチし改善や軌道修正の判断をします。
つまり、常に情報が公開されていないと継続した意思決定ができないわけです。

よく経営者が部下に「責任を持て」と言いますが、情報開示がなされていない職場でそれを求めるのは無理な話、酷い話だと思います。
自ら責任を果たすためには、自らの意思決定が必要で、そのための情報なのだから。

情報開示をせずに「危機感を持て」というのも同様です。

経営者が自発的なのも、危機感が強いのも、最も判断に優れているのも、すべて情報を持っているからです。

さて、情報開示とひとことで言っても項目は様々です。
決算書、顧客満足の状態、社員満足の状態…目指すビジョンを手に入れるために必要な意思決定に関わる全てが必要だと考えています。
特に、決算書は通知表みたいなものですので最も重要な開示項目だと考えます。

同時に、決算書はただ開示するだけでなく読み方も教育する必要があります。
余計な手間と考えてしまいますが、良質な意思決定という企業の未来を決める大事ですので、報われる労だと考えます。

安全な情報開示の手順

では決算書の開示はどこまで行うかという話しに進めたいと思います。
決算書の開示の必要性が分かっても、いざ開示するとなると怖がる社長は多いと思います。
僕は、全部は公開しなくて良いと考えています。
意思決定に必要な部分、そして社員さんが負う責任の範囲で良いと考えています。

それはどんなものか?

決算書には、損益計算書と貸借対照表がありますが、最初は損益計算書の売上総利益まででOKです。
つまり、売上高と変動費、売上総利益の3つです。
その理由は、人件費は売上総利益で決まるからです。
古今東西、企業の人件費は売上総利益に相関関係があります。
統計によると、賃金は売上総利益に比例しています。

売上高とは相関関係はありません。
経常利益も関係がない。

これは、つまり売上総利益が増えたら賃金を増やす必要があるという事です。
そうしないと、社員さんは頑張っても報われません。

意思決定する→売上総利益が増える→賃金が増える→次もがんばろうと思えるし、増やすための正しい意思決定ができる

好循環が生まれます。

賃金が売上総利益に連動している以上、その先…固定費に関しては社員は責任を取れない事になります。
だから、固定費に関する意思決定をさせなくても良い、よって開示しなくても良いわけです。

しかし、社員の主体性が高まるとより多くの情報を知りたがるようになります。
例えば、売上総利益を増やすためには学び(研修など)が必要になります。
その費用は固定費から捻出しますが、無駄な出費を減らし研修費に回すことを望みます。
こうなったら損益計算書、丸ごと開示した方が良いと考えます。

また、貸借対照表は自社の成績の蓄積が分かる資料です。
現時点ではなく傾向性が観える重要なツール。
ビジネスモデルの転換など、大きな意思決定をする際には欠かせませんが、こうした意思決定に参画してもらう社員さんには開示が必要です。

全員経営、危機感、主体性…こうした社長の望みは情報開示が基本になります。
社員を頭脳として頼る、最低限の礼儀、そう思っています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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