これからは「プレゼント上手な人」がビジネスで活躍するという話
「やりたい事をやっている人の方が成功する」と言われますよね。
これは一理あって、アイデアの質は1つのことを考え抜く時間に比例しますので、没頭できることであれば成功率が上がると考えることができます。
また、成功には試行錯誤がつきものですが、やりたくないことを試行錯誤できるほど人間は我慢強くありません。
だから、やりたいことをやるのが良いということですが、一方で、やっている事がお客様のニーズと合っていなければ、それは独りよがりというもの。
では、お客様のニーズを聞けば成功するかと言えば、それもまた違います。ニーズを精緻に調べ製品かつ派に活かした結果、どのメーカーも同じような製品だらけになっていますよね。
経営は独自化、差別化を目指す営みなので、ニーズに従っていたら上手くいきません。
ではどうすれば良いのでしょうか?
その秘訣を、僕は30代の頃にメンターから教わりました。
それは
「そうそう、そういうものが欲しかったの」
…生活者にそう言わせる商いをすることだと言います。
つまり、欲求のツボにピタリとはまっている、でもありきたりではないということで、顧客に、こう言われる商いをすることが、モノが溢れた成熟社会を生き抜く要諦というわけです。
このことを、メンターは妻(恋人)へのプレゼントを例えに教えてくれました。
妻(恋人)に「今度の誕生日、何が欲しい?」なんて聞いてはいけませんね。ニーズを聞いてプレゼントを決めたら何の驚きもありません。冷めた「ありがとう」しかもらえないでしょう。
かと言って、自分が好きなものを独りよがりで選べば、引きつった顔の「ありがとう」が返ってくるでしょう。
最上は、普段から妻が話題にすることなどを参考にセレクトし、渡した時に「なんで分かったの?こういうものが欲しかったの」と言われることです。
いまだ、僕はそんなことを言われたことはありませんがね 笑。
成熟社会で成功するためには、相手のことを深く知ることが欠かせませんが、それは容易なことではありません。
どのように訓練すれば良いのでしょうか。
それを、先日、僕が主宰する「指示ゼロ経営マスタープログラム」の受講者から教えてもらいました。
受講者の会社では、ランチの買い出しをローテーションで行っているそうですが、その際に、仲間に「何が良い?」と聞かずに「仲間が喜びそうなメニューを想像して買う」ということをやっているそうです。
面白いですね。
その日の気候や仲間のコンディションなどを考慮して考えるのですから、相当に奥が深い芸当だと思います。
選ぶ人の個性も出そうですね。
大きく外さないように無難なものを選ぶ人もいそうだし、リスクを覚悟し大胆なセレクトをする人もいそう。
外れても、たかだかランチですから遺恨は残さないでしょう。いや、食べ物の恨みは恐ろしいと言うからどうでしょう 笑。
成熟社会の中で価値を発揮するためには、「やりたいこと」だけでもダメ。「ニーズ」だけを追いかけてもダメ。
言葉にならない願望を感じ取る感度とそれを形にする力…自分と相手との「感性のキャッチボール」が求められると思います。
それを鍛える1つの方法として「ランチの買い出し」を参考にしてみてはいかがでしょうか。色んな応用ができると思いますよ。
.
※「記事が面白かった」という方は、是非「読者登録」を!読者優先セミナーや無料相談など、登録者限定の秘匿情報が届きます。
※年内最後の採用術セミナーを10/22(水)に開催
✓自発性の高い人材がたくさん集まる
✓面接時の情熱とヤル気が入社後も続く
✓先輩社員が新人の教育に関心を持ち共に育つ
人手不足解消だけでなく、自律性の高い組織を実現します。