イノベーションが必要だと認識しつつも「重い腰が上がらない」深刻な企業病

今年は、夏が終わった途端に冬が来たような、変な気候ですよね。
つい3週間くらい前は「暑い暑い」言っていたのに、今朝はストーブをつけていますもん。

我が家のストーブは薪ストーブです。
ゆらめく炎から広がる自然な暖かさが、厳しい信州の冬に楽しみを与えてくれます。

薪ストーブは、結構な高額品です。しかも、便利か不便かで言ったら不便です。完全アナログで、つけるまでに20分ほどかかりますし、メンテナンスも必要です。
エアコンと比べれば相当に不便だと思います。

そんな不便なものが、今、非常に人気なのです。薪ストーブ以外にも、そういうものを求める生活者は増えています。

生活者の感性は確実に変わってきています。

僕は、ずっと、「便利なものは価値があるから高く売れる」と思っていました。しかし、真逆なのです。便利なものは、時間とともに高性能なのに安くなっていきます。
そして、Googleのように「勝者総取り」になる傾向があります。

僕の師匠である小阪裕司先生は、20年以上前から、こうした時代の到来を予見していました。

薪ストーブのような価値を「感性価値」と言います。
これから益々、感性価値の高いものを求める生活者が増えるでしょう。

日本生産性本部が2023年8月に行った調査によると、製造業の多くが、企業の収益性を高めるためには「新しい商品、サービスを創造する必要がある」と答えています。
感性価値の高いものを指しているのだと思います。
そのためには、「イノベーションを担う人材の育成」「チャレンジを支援・奨励する組 織風土づくり」が必要であるとも答えています。

しかし、同時に、調査では、経営層に「イノベーティブな組織風土ではない」という危機感があることも浮き彫りになりました。

組織は、すぐに「静的に固まる」性質を持っています。
創業時は、正解が分からない中で暗中模索を繰り返すので、組織は非常に動的です。
しかし、同時に、早く安定成長の段階に入ることが求められます。人材もオペレーションが上手な人が増えていきます。
やがて成熟し、新たなイノベーションの段階に入りますが、重い腰が上がらないのです。

僕は、安定期のピークで社長に就任したため、その後、ビジネスモデルの転換に苦労しました。
採用ではイノベーティブな人材を採用し、少しづつ風土を変えていきました。
その苦労が大きかったので、組織を固めないことに注力しました。

1、部署や立場を超えたプロジェクトチームをつくる
2、プロジェクトにはお客様に入っていただく

イベントなどの際には、部署や役職を超えたプロジェクトチームを結成します。
上下関係なし、自由に発言する、失敗を責めないことを掟に、アルバイト、パート、正社員などが混ざり結成します。(基本、立候補)

イベントによっては、顧客に運営メンバーに加わっていただきます。顧客は遠慮なくものを言います。良い意味でかき回してくれ、組織が固まるのを防ぐことができます。

ウチが、業界の常識に縛られることなく、地域づくり事業などの新しいビジネスを立ち上げられたのは、外部の方のお陰だと思っています。

組織は、よほどの刺激がないと内部凝固してしまいます。
それを防ぐ決め手は「外部からの侵入者」だと考えます。
安全な侵入者を迎え入れましょう!

というわけで今日も素敵な1日をお過ごしください。

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