身体は、頭より先に答えを知っている。
「過ぎたるは及ばざるが如し」と言いますが、これは思考にも言えることだと思います。
直感的で分かることを、頭でっかちでに考え過ぎて、変な方向に行ってしまうことがありますよね。
直感の有用性は、神経科学の世界では「ソマティックマーカー」という概念で整理されています。
一般的に、脳が司令塔で、身体はその司令を受けて動くと考えられていますが、実はそうではなく、身体が主体的に司令を発することが多いのです。
身近なところでは、汗が出る、ドキドキする、口が乾くといったものです。また「鼻につく」など、私たちは身体感覚で物事を掴むことを得意としています。
意思決定はなるべく感覚を排して理性的に行うべしという考え方が主流ですが、人間に備わった優れたセンサーをもっと有効に活用した方が良いと考えるのです。
身体感覚を凄い方法で活用している方がいます。
著名な方なのですが、A案とB案で悩んだ時に、それぞれのアイデアを紙に書き、食べて美味しい方を選ぶというのです。
僕もやったことがありますが、不味かったです。
アイデアが良くなかったのでしょうか?笑
他にも、僕の知り合いには、左手(利き手と逆の手)を相手に相談する人がいます。勿論、左手が喋るわけはありませんが、感覚的なメッセージを発信してくれると言います。
さて、前置きが長くなりましたが、今日の本題は「幸福感」を意思決定の一丁目一番地にするという話です。
ヒトは進化の過程で、役に立つことには「快」を、役に立たないことには「不快」を感じるというソマティックマーカーを身につけました。(それを身につけなかった種は淘汰された)
「親切の人類史」という著書で知られるマイケル・マカローは、人が優しさを身につけたのは、「そうすることで、見返りや社会的評価得を得られるから」と説明しています。そして、進化の過程で、他者への親切を幸福と感じるようになっていったのです。
勿論、身を滅ぼすような快楽もあるので注意が必要ですが、幸福感を意思決定の指針にすることはとても有効だと思います。
□商売は、お客様に喜ばれて初めて成り立ちます。そして人は、他者に喜ばれることに幸福を感じます。だから、お客様に喜ばれることを基に戦略を組み立てることが最善です。
ここで言うお客様とは、いわゆる社外顧客とは限らず、社内の次工程や取引先も含まれます。
□人は仲間と協働することに喜びを感じます。逆に、孤独はストレスになります。それは進化の過程で協働が有効な戦略であることを学んだ結果です。ならば、協働を組織の標準システムにした方が良い。
□何をどのような方法で行うか?…選択の自由があることも幸福感に大きな影響を及ぼします。
□成長を実感した時にも人は幸福を感じるのも同じです。成長しないと外部環境の変化に負けてしまいますので、どうしても成長が求められました。もし成長が苦痛だったら人類は淘汰されたでしょう。
成長とは、実力よりも少し高い「背伸び目標」に挑むことで得られますが、挑戦は1人では怖いもの。だからこそ協働が有効です。
こうしたことを総合すると次のような働き方が浮かび上がります。
顧客に喜ばれる「背伸び目標」を掲げ、チームで自律的に取り組む。
幸福を感じる行為が自然なモチベーションを呼び、豊かな果実を得ることができるのです。
また、チーム単位で自律的に協働すれば、メンバー個々が持つ才能や個性が発揮される可能性が高まります。
それは、とても幸せなことで、より意義ある人生へと導かれるでしょう。
人間の感覚は長い年月をかけて醸成された究極の損得勘定です。
もちろん、過去の偏った経験で生まれた感覚もあるので、感覚だけに従うのも危険ですが、身体からのメッセージには、私たちが思う以上に重要な情報が含まれています。
幸福感は、実はすごく優秀な経営コンサルタントなのかもしれませんね。
※「記事が面白かった」という方は、是非「読者登録」を!読者優先セミナーや無料相談など、登録者限定の秘匿情報が届きます。




