会社と社員の生活を守りたいと思うなら、会社を守る意識を持った社員を育てる

よく、経営者は「会社を守る」「社員を守る」と意気込みますが、今の時代、社長1人の力で守ることはできないと思います。
もし、会社と社員の生活を守ることができるとしたら、「会社と仲間の生活を守る意識」を持った社員を育てること考えています。

今日の記事では、みんなが参画しみんなの力で会社を盛り立てる会社をどう創るか?を考えたいと思います。

アンタのその両肩に社員とその家族の生活がかかっているんだぞ…

僕が社長に就任したのは24歳の夏でした。
先代の父が急逝したため、大学を卒業した3ヶ月後に社長になってしまいました。
継いだ時に多くの人に言われたことがあります。

「アンタのその両肩に社員とその家族の生活がかかっているんだぞ」

とてもプレッシャーを感じました。
だって新聞業界は完全に衰退期に入っていたからです。

未熟者なりに勉強をして頑張りました。
社員会の挨拶では「皆さんの生活を守れるように頑張ります」と言ったこともありました。
でも、結局、ひとり相撲状態に陥りました。

その原因は、僕1人でなんとかしようと思っていたからです。
理念を決めビジョンを示し、衰退する事業に代わる新事業の構想を社員に伝えました。
でも、社員は他人事でした。

今だから分かるのですが、人は参画した分だけ物事を自分事にします。
僕がひとり相撲を取っていたら、皆んな他人事になるのは当然です。

でも、僕は被害者意識に苛まれました。
「こんなに頑張っているのに、なんで社員は…」と。

疲れ果てた末に、僕1人の力で会社と社員を守ることなんてできないという当たり前のことに気付いたのです。

僕1人で考えるよりも皆んなの知恵の方が優れたアイデアが出る。
皆んなが参画することで責任と主体性が生まれ、実行力が上がる。

指示100から指示ゼロ経営への転換です。

正確な情報を開示し、共感と主体性を生み出し、全員が参画する経営を目指す

指示ゼロ経営への転換の際に、一番最初に考えたことがあります。
それは、「社内で一番、自発的、主体的なのは社長だ。じゃあ、社長と社員は何が違うのか?」ということです。
社長の方が人間的に優れている…なんて事はありません。

そこで仮説を立てました。
1、社長は知っているが社員は知らない
2、社長は決められるが社員は決められない
3、社長は負っているが社員は負っていない

こんな違いが意識の差を生み出す原因だと考えたのです。

すぐにこの仮説が正しいことが分かりました。

人は参画した分だけ物事を自分事にする…そのためには情報がオープンになっていることが欠かせません。
決算書などの情報を知っているから社長は判断ができ意思決定できる。
情報があるから危機感を負う。

例えば、星野リゾートの星野佳路代表は、コロナ禍で「自社の倒産確率」を社内に発信しています。
読売新聞のインタビューに「会社の施策に共感を持ってもらい、自分が何をすべきかしっかり考え、動いてほしいから」と答えています。

20年前に師匠と過ごした星野リゾートは一生の思い出です

星野さんほどの経営者でも1人の力ではなく、参画型の経営をしているのです。

またインタビューでは「コロナ危機を克服できれば、社員にとって大きな自信、貴重な経験になる」と言っています。

正確な情報を開示し、共感と主体性を生み出し、全員が参画する経営を目指しています。
そして危機を社員さんが育つ機会と捉えています。

感服ですね。

社長1人の力で会社も社員の生活も守ることはできない。
守れるとしたら、会社を守る意識を持った社員を育てることだと思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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