自発性が発揮される「行動のラインナップを明確にする」という効果的な方法
自発性が足りない原因はスタッフではなく仕事の進め方にある
社員にもっと自発的に動いて欲しいと願うリーダーはたくさんいます。
一方で、その願いが満たされず悩む人も多くいると思います。
その悩みの原因は、願う理想の姿が不明確であることが多いと考えています。
つまり、「自発的に動く」ということがどういう事かが不明確だということ。
明確になっていないことは他人に伝えることはできませんので、要求されている相手も困るわけです。
最近、それを痛感する出来事がありました。
1つは、僕のHPに来た問い合わせです。
大きな企業の教育担当者からでしたが、「自発的な人材とはどういう人材か?」「どうすれば自発的な人材が育つのか?」という問い合わせでした。
問いが明確だから、僕も答えやすかったですし、育成がスムーズに行くと思います。
そもそも、自発的に動くとはどんなことなのか?
指示ゼロ経営では…
①、自ら課題を見つけられる
②、解決策を考える力
③、行動する力
④、行動の結果を自ら検証する力→検証すると新たな課題が見つかるので、1に戻る。
この一連ができる人です。
そして、多くの場合、①の課題を見つける力が身に付いていない事が多いと感じています。
だから2以降に続かなく、リーダーは「自発性がない」と悩むわけです。
だから最初のうちは課題をリーダーが設定することが良いと考えています。
客観的な事実から行動ラインナップを作成する
課題とは「今、こんな状態にある」という客観的な事実である必要があります。
つまり、これまでやってきた結果である④をもとにスタートするということ。
その一番良い方法は、お客様の声を集めることだと考えます。
リーダーの主観にはメンバーは反論できますが、お客様の声は絶対ですからね。
例えば、以前に社内研修でお世話になったある接客業の店主は掃除が行き届いていないという悩みを抱えていました。
「もっと心を込めて掃除を…」と要求していましたが、今ひとつ伝わりません。
そこで、より具体的に「テーブルのベタつきがなくなる」という要求をしました。
しかし、言われれば渋々とやるのだが、自分から課題に気付くようになりません。
どうしてか?
それは、①と②を店主がやって、③をメンバーにやらせて、④を店主がやってしまうからです。
そんな中、お客様から「テーブルが油っぽい」というクレームが来ました。
店主は、怒らず、「こういうクレームがなくなるように掃除を良くしたい」と伝えました。
そして、テーブルがどんな状態だったら清潔と言えるか?を話し合いました。
その結果、「紙ナプキンをテーブルに投げた時にサーっと滑る」という結論が出ました。
自分たちが出した出来栄えです。
出来栄えが明確になると、次に清掃の方法を考えます。
みんなで実験をして方法を研究しました。
ここで出たものを「行動ラインナップ」と言います。
これが明確になると、大抵、自発的に動くようになります。
そして実践。
さらにアンケートをつくり、「テーブル、床などは綺麗でしたか?」という項目を入れました。
自分たちで考えた取り組みだから、アンケートの結果はみんなが気になります。
つまり、①〜④を自分たちで実践したというわけ。
これが出来るのが自発的に動ける人であり、その育成法は、取りも直さず①〜④をやってもらうことだということが良く分かる事例だと思います。
アンケートの「テーブル、床などは綺麗でしたか?」の項目に◎が付けば喜びもひとしおです。
それが次なるヤル気の原動力になる。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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