部下に任せるのが怖いと思ったら、譲れるものと譲れないものを明確にする

企業内にある意思決定を知り、どこが譲れないかを定める

部下に任せるのが怖いと思ったら「譲れるものと譲れないもの」を自分の中で明確にすることが良いと考えています。
そして部下にも伝えることだと。
伝えるべきは、まずは正直に「怖いと思っている」ことです。
それを言うことはルール違反じゃない。
ルール違反は、任せたのに口を出すことです。
その上で、譲れるものと譲れないものを伝えることだと思います。

任せることは、リーダーにとってある程度の精神的な成熟度が必要だと思いますが、恐れを軽減する技術があります。
知らないと勿体ないと思う。

譲れるものと譲れるものを明確にするためには、企業活動における意思決定を知ることから始まります。

企業には大小、様々な意思決定がありますよね。
1、まずは「想い」が活動の基盤にあると思います。
2、次にビジョンがあると思います。
3、その次は、ビジョンを実現させるシナリオやノウハウ、日々の意思決定です。

1、2、3の中で、譲れないものを明確にすることです。
想いがある方は、それは譲れないと思います。
ビジョンがある方は、それも譲る必要はありません。
社長の思いを犠牲にしてまで任せる必要性はないと思います。
リスクだけ負って楽しみがないなんて嫌ですよね?

社長がつまらなくなると組織もだるくなります。
社長の感情は組織の隅々にまで伝染するからです。

より多くを譲ることができると社長の限界を超えた事が起きる

さて、3のシナリオとノウハウが重要です。
これらは「やり方」と言い換えても良いのですが、これも譲れないとなると任せることは絶望的です。

社長は全ての分野の一流になり、毎日、現場の隅々に目を配り、的確に指示を出し続けることが求められます。
社員はいわば手足ですので、仕事を楽しめないと思います。
だから、彼らの精神的なケアも社長がしなければなりません。

てか、無理ですよね?

多くの社長が、ビジョンが実現するなら、やり方に関しては譲ることができると言います。
そして、それを社員に伝えることで、良い意味での足かせができます。

さて、話は変わりますが、世の中にはビジョンを示せない社長もいます。
実は、僕がそうでした。
新規事業でコケてしまい、ビジネスを示すことができなかったのです。

なんとなく、社員だけじゃなく会社に関わる人たちみんなが、自分の個性を活かして人に喜ばれる生き方、働き方をして欲しい、そんなことだけを考えていました。

当時、(今もか)ビジョンを示せない社長は、社長失格という風潮がありましたが、示せないものは示せなかったのです。

こういう場合、思いしか語れないのでビジョンに関しては社員と一緒に考えました。

僕の場合、想いだけは譲れなくてビジョンもやり方も譲ることができたのです。
結果、全国に15000社ある新聞店の中でもオンリーワンの業態に進化しました。

もし、僕が譲れるものと譲れないものをゴッチャにしていたら実現しなかったと思います。

何が譲れて、何が譲れないのか?

明確にして社員さんに伝えてみてはいかがでしょうか?

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

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