社員に挑戦意欲がない原因は今の仕事でいっぱいいっぱいだから

忙しくゆとりがない人に新しきは創造できない

世の中には大きく分けて2つの組織マネジメントがあります。
1つは社員を手足のように扱うマネジメント、もう1つは社員を頭脳として観るマネジメントです。
前者は、以前の成長期では有効でした。
活動量がものを言いますのでトップダウンで統制した方が良かったわけです。
しかし、今は成熟期、生活者の欲求は高度で抽象的になっています。
正解が分からない時代には後者が合っていると考えます。
後者は社員を下に見ずにパートナーとして尊重します。

例えば、僕が23年間経営してきた新聞店がそうでした。
20年前は営業の量がものを言いました。1軒でも多く訪問し購読契約を取れば経営は良くなった。
しかし、衰退期に入り購読者が減ると、命題が変わりました。
新聞店の機能を活かしつつ新しい業態に転換することです。
これは難易度が高く、社長1人では解決できません。
手足からパートナーへ…在り方の転換が求められました。

多くの企業で前者から後者に変えようとしていますが、移行時には大きな問題に直面します。
その典型が社員が「ただでさえ忙しいのに、これ以上のことはできない」という問題です。
社員からそう言われると社長はガッカリしますよね。
でも、これがスタートだと考えるのです。

別に社員はヤル気がないわけじゃない、社長に反対しているわけでもない。
本当に忙しくて、これ以上のことはできないのです。
時間的なゆとりと精神的なゆとりがないと、人はたくらむことができないのです。

この状態で強行すると後で大きなツケを払うことになると思います。
労働闘争が起きたり労災が発生したり…

まずやるべきは「ゆとりづくり」です。

新しいことに挑戦する時には、まずは仕事の仕分けを行う

たくらみ屋の相棒、森本繁生も何か新しいことに挑戦するときには「ゆとりづくり」から始めるべしと言います。
その第一歩は「仕事の仕分け」です。
効果のない仕事をやめるのです。
仕分けの基準はこの質問で決めます。
「それ、何のためにやっているの?」…この質問に即答できれば残す、できなければ廃止するのです。
理由も分からずに惰性で続けている仕事は想像以上に多いと思います。
特に以前にトップダウンだった場合には。

僕が当時、仕分けをした時にも、社員にこの質問をしたのですが、本当に恥ずかしくなりました。
なぜなら「なぜやっているか?」の問いにこう言うのです。

え?ずっと前に社長がやれ!と言ったじゃないですか!

これ、トップダウンあるあるだと思います。

さて、仕事の仕分けは社長1人でやらずに社員さん主体でやってもらう事が大切です。
現場のことは現場が一番知っているからです。
社員も効果のない仕事を続けるのは嫌だし、ゆとりを持ちたいから比較的、進んでやってくれると思います。

その結果、ウチはどうなったか?
正社員は作業をしなくなりました。ほぼ皆無です。
パートさんにもゆとりが生まれました。

これだけゆとりを持つと、社員は盛大にたくらむ事ができますよね?
新しい仕事を生み出しても、パートさんにもゆとりがあるから作業は任せる事ができます。

何か新しいことに挑戦する時には、まずは仕事の仕分けを行うこと。
冒険の作法だと考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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