息子と語り合った「実力がある人ではなく『任せやすい人』が伸びる」という話
新社会人の息子が帰省して、酒を飲みながら仕事の話をしました。
我が子と飲むのは楽しいですが、仕事の話をするのはもっと愉しいものですね。
会話の中で、僕が社会人になりたての頃、直属の上司に教わったことを息子に話したら、とても感心したので今日のブログで共有したいと思います。
それは「上司は顧客」という話です。
僕は、コロナ禍で仕事が減った時に、仕事があることの有り難さを痛感しました。同じことを思った人は多いのではないでしょうか。
仕事が減ると、お金の心配もありますが、それ以上に、自分が誰かのお役に立てないという欠乏感を感じるんですよね。
「仕事をいただけることは有り難いこと」…そう考えると、上司はとても有り難い存在ということになります。
僕が社会人になった当初、「仕事を振られると面倒」「なんで俺ばかりに振るの?」と仕事を忌避していたら、上司から「任されなくなったらお終いだぞ」とたしなめられたことがあります。
上司だって人間です。「それ、私がやるんですか?」という態度の部下には任せたくないですよね。
どれだけ実力があっても、任せてもらえない人は、活躍の機会、そして成長の機会を得られないのだと思います。
リクルートの創業者である江副浩正に「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という金言がありますが、その第一歩は、任せたいと思われる人になることではないでしょうか。
上司というのは、自分の存在を輝かせてくれる有り難い存在…そう思うようになってから、よりたくさんの仕事を振られるようになりました。
大変でしたが、それにより成長しましたし、最年少で店長候補にも選ばれました。
しかし、その数カ月後、父が末期がんに罹り、家業の新聞店を継ぐことになりました。
仕事変わっても、立場が変わっても、上司の教えは大きな財産として残りました。上司に出会っていなかったら、僕の人生はまったく違ったものになっていたかもしれません。
地域で商売をしていると、お客様から本業以外のこと、例えば「効果的なエアコンの使い方を教えて欲しい」などといった相談を受けるのですが、それを面倒と思わずに対応していたら、やがて地域づくりのビジネスに発展しました。
頼られることは有り難いことなのです。
さて、息子と盛り上がったのは「本物のリーダーは、どんな人に仕事を任せたいと思うか?」という話題です。
重要なポイントは「本物のリーダーは」ということです。本物の思考を想像することで次元を上げることができるからです。
偽物は「自分に媚びる人」などを選びますからね。
正解はありませんので、是非、考えてみてください。
ちなみに、息子と話した中で出た「本物のリーダーが任せたいと思う人」を表すワードは次のようなものでした。
「誠実」「人の話を聞く」「元気に挨拶をする」「悪口を言わない」「ご機嫌は自分でつくる」「誇り」「希望」「前向き」「他人のせいにしない」「主体性」
全部小学校で習ったことですね。
同時に、幸福に生きるための必須要件でもあるんですよね。
社員には「上司は顧客」という視点が大切であると同時に、上司には「良い顧客になる」努力も求められます。
リーダー層の皆さんは、良い顧客とはどういう顧客か深く考えてみてはいかがでしょうか。
あるいは、部下を顧客に見立て「自分は選ばれる存在か?」という問いを立てても学びが深いかもしれません。
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