絆が組織を破壊する時
僕が定期的に行っている無料相談には、色んな立場の方から、人と組織にまつわる様々な相談が寄せられます。
それらを分類すると次の4つに大別されます。
1、相談してもどうにもならないこと。
2、そもそも問題ではないこと。
3、時間をかけて変えていくこと。
4、早急に対応が必要なもの。
1の典型は「社員によってヤル気に差がある」といった、あるのが当然のこと。2は、リーダーが気に入らないだけで、何ら不具合が発生しているわけではないこと。3は文化の醸成といった時間がかかるものです。
今日の記事では、4の「早急に対策が必要なもの」の中でも、特に急を要することについて共有したいと思います。
それは「輪に入ってこない人がいる」という相談です。
急を要する理由は、チームが分断する危険性があるからです。
まず確認したいのは、組織には温度差があるもの、あって健全であるということです。
初めてi phoneが日本に上陸した時に、寝袋持参で並ぶ人もいれば、いまだにガラケーを使っている人がいるように、集団は多様性を確保するようにできているのです。
にも関わらず「輪に入ってこない」と嘆くのは、その人を仲間外れにする行為に他なりません。
「輪に入って欲しい」という絆意識は分断を生む危険性があり、一度、分断に陥ると、リカバリーには時間がかかりますので早急な対応が必要だと考えるのです。
対策の第一歩は、組織は温度差があって健全という認識を全員が持つことです。
集団の中には、「寝袋組」のような、集団をリードするようイノベーターがいます。このタイプは、成功する保証がなくても立ち上がる先進的な人たちです。
しかし、みんながみんな、そんな積極性は持ち合わせていません。
集団の中には、「楽しそうなら動く」という人がいます。イノベーターの影響を強く受けます。
その次に控えているのは「安全なら動く」という人たちです。彼らに納得してもらうために、成功事例の共有を行うと効果的です。
そして最後まで動かない人もいます。
彼らがいる理由は、集団が危機に直面した時の「控え」として温存しているという説と、誤った選択をしても、集団が滅ばないための保険という説があります。
こうした理解がないと、タイプが違う人を受け入れることができずに、排除し、チーム内に無用な分断を招いてしまいます。
良いチームをつくる秘訣は、周りの人たちに、自分と同じ様になることを期待しないことだと思います。
みんなの理解と役割分担があって、初めて素晴らしいチームワークは実現します。そのためにはグループ・ダイナミックスをみんな理解することが大切です。
というわけで、是非、今日の記事は社内の仲間と共有してください。
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