問題発生と失敗は多いほど良い。

私たちは、できるだけ問題が起きないようにしたいですし、失敗はしたくないと思うものです。
しかし、それは疫病神を引き寄せる発想かもしれません。
先日、お会いした経営者は、問題発生と失敗を大歓迎していました。
それどころか「福の神からのプレゼント」と言う。
どういうことでしょうか?


成功する人を観察すると、凡人の常識とは違う考え方を持っていることが分かります。
成功者=少数派。凡人=多数派ですので「常識外れ」であることは当然と言えますがね。

例えば、僕の大先輩は「社屋は景気が良い時に建ててはいけない」と教えてくれました。
その理由は、好景気の後には不景気が来る可能性があるからです。あるいは事業が絶好調の時=成熟期である可能性があり、ピークの後に衰退期が始まるかもしれないからです。

先日、お会いした経営者も非常識な発想を持ってました。
私たちは「問題の発生」と「失敗」をネガティブに捉えますが、その方は非常にポジティブに捉えていました。むしろ歓迎してるのです。

「問題と失敗は多い方が良い」と社員に呼びかけているのですから。

そこにはどんな意図があるのでしょうか。

まず「問題」の捉え方について。
問題とは、「現状」と「あるべき姿」とのギャップの中に生まれます。大学に進学したいという理想を持てば、学力や学費の捻出といった問題が浮上するわけで、理想がない人には、これらを問題として認識する由はないのです。

つまり、件の社長が問題を歓迎しているのは、問題を解決した分だけ理想に近づくと考えているからです。
社長はこうも言いました。

「課題解決能力が大事だと言うが、その前に課題を発見する能力が求められる」

課題を発見できなければ、解決能力は無用の長物ですからね。

「失敗」はどうでしょうか。
社長いわく「仮説の誤りが発見できた」ということです。
不確実性の時代では、やってみないことには分からない、正解がない事案が多いので、企業戦略は根本から変わります。
従来は、緻密な計画性が成功の肝でしたが、今は「やっては直し、やっては直し」行動と検証の繰り返しから最適解を探る方法が有効です。

最後に、社長が素晴らしい金言を教えてくれたので紹介しますね。

「人生すべて実験である。実験の数は多ければ多いほどよい。失敗したら、もう一度起き上ればよい。転んだって何ともない」 ―ラルフ・ウォルド・エマーソン―

良いこと言いますね!
問題発生と失敗は疫病神ではなく「福の神」です。
「ミスは許さん」「なんでこんなにも問題が起こるんだ」と怒っていたら、福の神に嫌われてしまうと思うのです。
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