ヤル気喪失の最たる原因は「役に立っている」実感不足
モチベーションを維持するためには、自分で行動したことによる結果=フィードバックを受け取る仕組みが欠かせません。
フィードバックは、ミスが減ったとか、営業成績が上がったといった生産性に関する事柄でもよいのですが、より効果があるフィードバックは「他者の反応」です。
人間は関係の中で生きる存在なので、他者に喜ばれ役に立ったという実感は、魂のごちそうになるし、足りないとストレスを生みます。
同時に、商売はお客様の役に立ち成り立つものですので、フィードバックは経営の生命線と言っても過言ではないと考えています。
僕が、このことを考えるようになったキッカケは、ボランティアに関する実態調査でした。
最近の若者は利他の精神が豊富で、地域の清掃活動や豪雪地帯での雪かき、介護施設でお年寄りと触れ合う活動など、ボランティアに携わる人が多くいるようです。
調査によると、彼らがボランティアに参加する理由は「相手が喜んでいる顔が見れるから」ということだそうです。
まさにフィードバック効果ですね。
ところが、なぜか献血の協力者は減っているんですね。
20代を見ると、1994年から3分の1にまで減っています。
なぜでしょうか。
そのヒントは、まさに若者がボランティアに志願する動機「喜んでいる顔が見れるから」にあると分析するのは、若者文化研究者の藤本耕平氏です。
つまり、献血は「血をとられて終わり」なので、自分の血液が誰かのお役に立っている実感が持てないのです。
フィードバックが上手と言えば、貧困に直面する子どもたちを支援する「プラン・インターナショナル」です。
ユニセフなどと違い、寄付者は、特定の1人を支援する仕組みになっており、子どもの成長が定期的に報告されるのです。
僕は、ウガンダのエルビス君という8歳の男の子と繋がっていますが、手書きのレターが届くと本当に嬉しいんですよね。

さて、役に立っている実感が持てないとモチベーションが生まれないのは、何も若者に限った話でもなければ、ボランティアに限った話でもありません。
企業において、フィードバックの見える化は、組織運営上、欠くことのできない「モチベーション支援システム」です。
客商売を営んでいれば、すぐに、お客様の声を集めるべきだし、顧客と直接つながっていない商売…例えば、部品などの受注事業を営んでいる場合は、社内の仲間からのフィードバックをもらうという方法があります。製造業などでは「次工程はお客様」という考え方が定着していると思いますので、次工程からのフィードバックは非常に重要です。
人は、自分が誰かの役に立っていると感じたとき、内側から力が湧いてくるもの。
もし、職場で元気がない人がいるならば、フィードバックが届いているかを見直してみてはいかがでしょうか。
モチベーションは、相手に求めるものでも、上司が与えるものではなく、関係性の中から自然に芽吹くものだと思うのです。
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