求人の応募がないのは、魅力不足ではなく「不安の解消」不足を疑う。

中古車の無料査定サービスを行っている「ナビクル」のCMが秀逸です。
中古車販売会社で査定した経験がある方なら分かると思いますが、ネットで査定する際に電話番号を入れる必要があるんですよね。
査定後に営業電話がかかってくるのですが、僕は、それが嫌で使っていません。
ナビクルは、僕のような人を対象に「検索すれば、その場で価格が分かる」という訴求で人気を集めています。

司法書士事務所の「過払い金が戻るサービス」のCMも良く考えられています。
「記憶が曖昧でも大丈夫」「間違っていても大丈夫」と、不安の解消を徹底的に行っていますね。
さらに、「法務大臣認定の司法書士」なんて言っていますが、法務大臣が認定していない司法書士なんて存在しません 笑 。
過払いの相談には不安が伴いますので、そのケアに全力を傾けているのです。

顧客を動機付ける(欲しい気持ちに火をつける)だけでなく「不安の解消」も欠かせないということですが、同じことが採用にも当てはまります。

顧客でさえ不安を持つのだから、就活をしている人はもっとナイーブです。
例えば、「従業員随時募集」という看板をよく目にしますが、あれを見ると「そんなに人手不足なんて、よほどブラックなのか?」といった印象を持たれてしまいます。

求職者は、こちらの想像を超えた不安を抱き、そこで行動を止めてしまうことがあります。
なので、自社の魅力を訴求するだけでなく「不安の解消」を行う必要があるというわけです。

求職者が抱く不安にはどんなものがあるでしょうか。

「社内の雰囲気は?」「私でもできる仕事かしら?」「子どもが病気になった時に、休めるの?」「どんな人が社長なの?」「どんな人が働いているの?」「給与が”当社規定による”としか書いていないのは、給与が安いからじゃないの?」「残業はどのくらいあるの?」

本当に多種多様です。

不安の解消は、できるだけ早い段階で行うことが大切です。
よく「面接時に伝えれば良い」と考える人がいますが、そもそも不安があると応募してこないのです。

どの段階で不安の解消を行うかも重要なポイントです。
ある新聞店では、求人広告で不安の解消を行っています。

僕が経営してきた新聞店では、求人広告では「働く魅力」に集中しました。そして、もっと詳しく知りたい方のために「求人資料」を用意し、そこで不安の解消を行いました。
目次の部分をお見せしますね。

企業は、魅力の訴求はしっかりやりますが、不安の解消を疎かにしがちです。
求職者は非常にナイーブですので、不安が取り除かれなければ、どれほど条件が魅力的でも行動を止めてしまいます。
「不安はないか?」という視点から求人メッセージを点検することをお勧めします。


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✓自社の隠れた魅力を発見する。
✓求人シナリオを描く。

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