顧客の「何気ないひとこと」を組織繁栄の推進力にする
僕のビジネスパートナーである中塚緑さんは「1人の顧客の何気ないひとことは100人の声を代弁している」と言います。
その声をキャッチし、組織的に業務改善に活かせば、組織は半年で生まれ変わったように変容します。
というわけで、今日の記事では、その実務に迫ります。
度々、当ブログで紹介していますが、教育には3段階があります。
1、教え育む…上司や先輩から一方的に教える。
2、教わり育つ…部下が上司や先輩に教えを乞う
3、学び合い…立場を超えて学び合う。
「教え育む」に関しては、最近では、部下が上司に教える「リバースメンタリング」を取り入れる企業が増えていますよね。
学習効果は、1→2→3の順に高まりますが、にも関わらず「学び合い」を導入している企業はまだ少ないのが現実です。
学び合いは、学びのテーマをメンバーが設定するので、現場に即した課題が上がりますし、課題設定のレパートリーが増えるという大きなメリットもあります。
本日の記事では、今日からできる「学び合い」のテクニックを紹介したいと思います。
それは、お客様の声から業務改善を行うという手法です。平凡に思われるかもしれませんが、ちゃんとやれば業績向上に結びつきます。
事例を紹介しましょう。
居酒屋で料理を注文する際に、「何人分ですか?」とか「この人数なら何皿必要ですか?」と、店員に尋ねたことはないでしょうか。
店員なら何度も聞かれているはずですが、それを改善に活かしているお店は少なく、常々、勿体ないなぁと思っています。
声を活かしているお店では、メニューに推奨人数を記したり、サイズのレパートリーを追加するなどの改善を行っています。
お客様の声を改善に活かすことができないのは、意識が低いと言った問題ではなく、学び合いの仕組みがないからです。
仕組みづくりは簡単で、普段から、お客様に言われた何気ないひと言をメモしてもらい、それをもとに定期的に勉強会を行います。
勉強会の進行は簡単で、次の3ステップで行います。
①お客様の声を1つピックアップする。
②その言葉を発したお客様の気持ちを考える。
③お客様のためにできることを考える。
以上を3人ほどの小グループで行います。ピックアップする声はグループによって違っても構いません。その場合、最後にグループ発表を行い全体共有をすると良いでしょう。
スーパーマーケットを経営する友人は、毎日、朝礼で「学び合い」を行っていますが、やってみたら、お客様の声の多さに驚いたと言います。
「チラシに載っていた商品はどこにあるの?」「ジャムが3種類あるけど、一番のお勧めはどれ?」「この肉まんの中身は何?」「電子マネーは使えますか?」「この魚はどう料理するのが良い?」
僕は、友人のお店には年に一回しか行きませんが、行くたびに大変身していて驚かされますが、一気に変えたのではなく、日々の積み重ねの賜物なのです。
声をあげるお客様は少数ですが、その背景に、ものを言わぬ多数派…「サイレント・マジョリティ」がどっさりと控えています。小さな改善でも、継続すれば大きく化け、顧客からの支持は上がるでしょう。
学び合いの効果は業務改善に留まりません。学び合うことで人間関係とチームワークがよくなるという副次的な効果も期待できます。
関係性が良くなると、さらに学び合いが活性化するという好循環が生まれるでしょう。
心からお勧めしますので、騙されたと思ってやってみてください。
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