連休明けのブルーな気持ちに効くブログ

経営者の中には、GW(ゴールデンウィーク)明けに社員さんが五月病に罹ることを心配している方もいると思います。
もしかすると、ご自身が罹る可能性も否定できませんしね。

こんな時期だからこそ、なぜ人は五月病に罹るのか?ということを「労働と余暇」の概念から紐解いてみたいと思います。

GWに入ると、「余暇の楽しみ方」といったことが話題になりますが、「余暇」という言葉には、なんとも言えない、別世界へ誘われるような魅力と開放感がありますよね。

余暇とは「暇が余る」と書くように、そこには「スポーツをする」「旅行を楽しむ」といった主体性はなく、単に「労働をしていない時間」ということになります。

労働と余暇は対照的な関係にあります。
サウナの後の水が美味しいように、「労働は辛いもの」とネガティブに捉えるほど、余暇の魅力は増します。労働から解放されたことに価値があるので、労働が苦役で束縛が強いほど余暇の価値は上がるわけです。
だからこそ、余暇が明けて束縛に戻る直前、日曜日の夜にサザエさんを見ると憂鬱になるわけです。

さて、先日、たまたま入ったレストランで「労働と余暇が対称関係にある」ということを痛感しました。
定年退職後に開業した、夫婦でやっている小さなお店で、まさに「自己表現」として商売をしている素敵なお店でした。お料理も美味しいのですが、何よりも、人生を愉しんでいることが伝わってきて、とても清々しい気持ちになりました。
店主は、起業した理由を「定年後に暇な時間を過ごすなんて拷問だと思ってね」と僕に話してくれました。
それを聞いた時、最初は「なんて働き者なんだろう」と感心したのですが、すぐにそうではないことが分かりました。

余暇をネガティブに捉えているから労働がポジティブになるのです。

これが、労働と余暇は対照的な関係にあるということです。

労働がネガティブになればなるほど、余暇の輝きは増します。すると、余暇のために我慢して働いたり、若いうちに稼ぎセミリタイアを夢見たりするわけですが、店主はこの真逆なのです。

近年「FIRE」という概念が登場しました。「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取ったもので、「経済的に自立し、早期にリタイアする」という生き方を表す言葉です。
僕の知り合いにも、若い頃にビジネスで成功して、悠々自適な「FIRE生活」を送った人がいますが、全員が再び働き始めています。
彼らは「自分が社会から必要とされている実感を持てないのは地獄」「もう飽きてしまって働きたくなった」と言います。

働かなくても生きていける状態は、サザエさんを見てブルーになる人からすれば、「毎日が日曜日じゃん」とユートピアに映るかもしれませんが、実際にそうなってみると結構なディストピアのようです。

件の店主と同じように、余暇がネガティブになったことで、相対的に労働がポジティブになったというわけです。

仕事があることは、自分がお客様や組織から必要とされている証であり、とても有り難いことだと思います。

というわけで、今年のGW明けは、例年とは違うモードでスタートしてみてはいかがでしょうか?


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