「顧客が社員を育てる」を仕組み化すれば、人は自動的に育っていく

人材育成に関して言えば、問題がなく順調に行くよりも「問題に直面し、そこから学ぶことで成長する」という現実があるようです。

人材育成の世界では「経験」とは「想定外の結果が出た体験」と定義されています。
米国のリーダーシップ研究機関「ローミンジャー」によると、人材育成の成功要因は、「経験」が7割、メンターからの指導が2割、自己学習が1割だと言います。

これは多くの人の感覚とマッチしているのではないでしょうか?

さらに言えば、「経験」とは、「自分(たち)で考え、決め、行動した結果が想定とは違っていた」ということが大切だと考えます。

「自分(たち)で決める」→「行動する」→「想定外のフィードバックを得る」という3点セットです。

最も想定外のフィードバックをしてくれる存在は誰でしょうか?

顧客です。

上司によるフィードバックは、部下が混乱しないように配慮するので、想定内を心がけます。
対し、顧客は、思ったことをストレートに伝えてくれます。言葉で伝えなくても「去っていく」という行動を取ることもあります。
そこには社員を育てようなんて配慮は一切ありません。

「想定外の体験」が人を育てるとしたら、顧客は最も優れた先生ということになります。

すると、次のような人材育成の方程式が生まれます。

「顧客にや喜ばれることを自分(たち)で決める」→「行動する」→「顧客からのフィードバックを得る」

そもそもビジネスとは、顧客に喜ばれるから成り立つわけですから、顧客に喜ばれる価値創造をすることが仕事の本分です。

僕の親友に、これを徹底している経営者がいます。新潟県五泉市でスーパーマーケット「エスマート」を経営する鈴木紀夫さんです。
同社では、組織をあげて、顧客に喜ばれることを発案し実践しています。
乳母車を押して来店されるおばあちゃんが、店に入る前に汗を拭いている姿を見て、店の前に休憩用のベンチを置いたことがありました。
そこで休んでいる姿を見れば、最高のフィードバックを得たことになりますし、スルーされたらお役に立てなかったということで、新たなアイデアを考えます。

オススメのジャムを3種類販売したところ、お客様から「最初に買うなら何がオススメ?」と聞かれました。その声を見逃さず「お客様はチョイスに悩んでいるんだ」と察し、「まずはブルーベリーで驚いてください」というPOPをつけました。
それだけでブルーベリージャムが売れるようになりました。

まさに、顧客が最高の先生になった好例です。

さて、このような仕組みが出来上がった時に、リーダーはどのような役割を担うのでしょうか?

褒める?
起きたことを分析し部下にフィードバックする?

まったく違うと思います。

部下の方の立場で考えると、リーダー、上司の役割が観えると思います。

 

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