「社員に任せたら好き勝手になった」を防ぐために必要な2つの視点

トップダウン経営では、「決めるのはリーダー、実行は社員」という明確な役割分担があります。
だから、リーダーの意思決定は非常に重要で、そのためには勉強が欠かせません。
言い方は悪いですが、社員はそんなに賢くなくても良いわけです。「余計な知恵をつけると面倒なことになる」と言うリーダーもいます。

それはそれで1つの考え方ですが、今はリーダーにも正解が分からないことばかりです。
現場で判断しなきゃいけないことがたくさんあります。
変化が早いので、リーダーが試行錯誤をし組織を振り回すと、現場は疲弊してしまいます。

そこで、現場社員が経営に主体的に関与する、民主的な経営が注目されているわけですが、そのためには、社員がしっかりと学ぶ必要があります。

民主主義は、「民が主人」ですから、主人が馬鹿だったら成り立たなくなります。
学ぶだけでは足りません。

・組織全体の利益を考える視点を持つこと
・意思決定に参画すること
・意思決定に足る情報公開をすること

このことは、家庭から企業、はたまた国家にも言えることです。

僕が尊敬する社長は、非常に社員教育に熱心です。人が企業の最重要資源という信念があるのです。

「社員に余計な知恵をつけさせない方が良いという人はいるが、私はそうは思わない。良い企業にするためには優れた社員が必要ですから。優れた社員には情報公開と学習機会が欠かせない」と断言します。

同社では、様々な課題を、社員さんが参画して1つ1つ解決しています。

民主的な経営を実現する鍵は、「組織全体の最適化を観る視点」だと考えます。
これがないと、持っている知識が自分(あるいは一部の人たち)に都合よく使われ、全体の繁栄が実現しません。
結果的に、誰も得をしないという悲劇が起こります。

厄介なことは、本人たちに、都合よく使っているという自覚がないことです。
例えば、昨今の賃上げムードで、社長に賃上げを要求するケースがあります。余裕のある大きな会社ならともかく、小さな会社では賃上げの原資を確保しなければなりません。
原資のことを考えずに要求するだけになれば、社長が1人で背負うことになり、実現が遠ざかります。

悲劇を避けるためには、全体最適の視点を養うことが欠かせません。
それは、思考ツールで対応できます。

物事を決める時には「プラス面」と「マイナス面」の2つの視点で考えると、都合の良い解釈を防ぐことができます。

賃上げをするプラス面には、社員の生活が安定する、離職が下がる、採用に有利といったものがあります。
マイナス面としては、業績が伴わないと経営が弱体化する、業績が乱高下した時に賃金が不安定になるといったものがあります。

プラス面とマイナス面を勘案して、アイデアを出した時に始めて民主的な経営が実現します。

リーダーにとっては勇気が要ることですし、社員にとって頭を使う苦労がありますが、実現すると、真の自由がある素晴らしい世界が広がると思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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