好かれるリーダーほどバカで弱い組織をつくってしまうワケ

「1人1人は良いんですが、組織になるといまいちなんですよね…」
僕は、時々、こんな悩みを経営者から聞くことがあります。

昔から「三人寄れば文殊」と言いますが、集団になると馬鹿になることがあります。
それを「集団浅慮」と言います。僕は、分かりやすく「集団バカ」と表現しています。

集団バカに陥る原因は次の4つと言われています。

1、村社会
2、情報統制
3、ストレス
4、影響力があるリーダーの存在

先日、「情報統制」について記事にしました。
「素早く意思決定して行動する」が間違った意思決定をしてしまう原因になる

今日は「影響力があるリーダー」について。
そもそも、影響力がないリーダーの方が珍しいわけで、集団バカに陥るのは宿命言えます。

バカになるのは、リーダーに忖度するからです。

賢い意思決定をするためには、「独立性」と「多様性」が必要です。要するに、1人1人が自分の意志と考えを持ち、表明することです。

それを阻害するのがリーダーの影響力です。
影響力にも種類があり、大きく分けて3つあります。

・権力・権限
・デキる
・好感

「権力・権限」の最たるものは人事権です。例の中古車販売会社では「生殺与奪権」と恐ろしい表現をしていましたが、人事権はそういう性質を持ちます。

僕の友人(経営者)は、わざわざ自ら人事権を手放した人がいます。

リーダーにはデキる人が多くいます。デキるからリーダーになったという人が多いと思います。
しかし、信頼は依存を生む危険性があります。
「リーダーの言うことを聞いておけば安心」というやつです。

スティーブ・ジョブズ氏が晩年に、「自分が正しいと思うことをしなさい。ジョブズならどうしただろう、と決して考えてはいけない」いう言葉を残しています。

リーダーが好かれていることも、集団バカに陥る原因になることがあります。
昔から、「生え抜きの社長は改革ができない」と言われます。
ずっと組織にいると、人間関係ができてしまい、痛みを伴う改革ができないからです。
これは逆に、部下の側にも「リーダーに合わせよう」という忖度を生みます。

世の中のリーダーの多くは、権限も実力もあり、部下から好かれています。
集団バカの素養たっぷりというわけです。

集団バカを防ぐ工夫をしている組織もあります。
今日は、その事例を紹介します。

・会議の前に、予め議題を公開しておいて、メンバー全員がオンラインのシステム上に自分の考えを無記名で貼り付けておく。
・会議にリーダーは出ない。
・結論を出さなければいけないとなるとストレスになり、「拙い結論でも出せば良い」となります。そので結論が出なくてもOKというルールを設ける。
・結論が出ない場合、議事録を見てリーダーが意思決定する。

いかがでしょうか?
とても有効な方法ですので参考にして下さい!

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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