物事が上手く進まない時は大抵、相手が望んでいないことを進めようとしている時

物事が上手く進まない時は大抵、相手が望んでいないことを進めようとしていると思います。
例えば、最近、僕が思うのはクルマの買取です。
自分のクルマを査定しようとウェブサイトで調べる際に、電話番号を入れさせる会社があります。

あれ、入れると営業電話がかかってくるんですよね。

最初は知らずに入れてしまいますが、電話がかかってきたら次からは利用しないと思います。
そして友人に悪い口コミをするかもしれません。

こうして営業が上手くいかなくなっていきます。

社内だって注意が必要です。
いや、社内こそ注意が必要だと思う。
何かをやろうとする時に、社員さんの望みを無視して強引に押すと、いつか行き詰まります。

社員さんは面倒を避けたいから従っているフリをするけれど、実は真剣に向き合っていないことが多いと思います。
最初は我慢してやりますが我慢は長続きしません。
そのうちにテキトーに手を抜くことを覚えます。

それを解決する考え方が、指示ゼロ経営の原則的概念である「望みの統合」です。

どういうものか?
例えば、ここに社長が望むことがあったとします。
それを社員さんが望まなかったら、あるいは反対ではなくても無関心だとしたら、そういう人たちを動かすのは大変です。

アメとムチの使い分けが必要ですし、そのための時間、労力、お金がかかります。
しかしアメとムチでは真の自発性は出ないどころか、自発性を根こそぎ破壊してしまうことが分かっています。
↓この記事を参考にしてね!
「社員のヤル気を刺激するために導入された賃金制度が上手く行かないワケ」

社員さんが社長と同じように望んでいたら指示しなくても動きますし、望みを手にするために学ぶ必要があれば喜んで学ぶわけです。

力学的に合理なので、リーダーは力を行使しなくて済みますので楽になります。

以前、望みの統合に成功した企業さんの事例を紹介した記事を書いたので参考にしてください。
「なぜ、あの社長は『力』を行使しないのに人が動くのか?」

記事中に登場する名和社長は社員さんと丁寧な対話を繰り返し行いました。
自分の思いを伝えるだけでなく社員さんの思いを聞き、思いや望みを「同期」したのです。

右の方が名和さん、左はたくらみ屋の森本さん

丁寧な対話を重ねるしか方法はないと考えます。
説明ではなく対話です。

例えば、社長に経営計画など「これがやりたい」という望みがあったとします。
それをもとに対話をします。

対話のポイントは次の4つです。

1、会社の今の現状と課題を確認する。
2、それ(社長の望み)をすると、どんな良いことがあるか?(個人と組織、両方にとって)
3、それをすることに対する不安は何か?
4、それをせずに放っておくと会社はどうなるか?

この対話、社長にとって最初はすごく怖いんです。
真っ向から否定されるんじゃないかとドキドキしますが、丁寧に対話すれば、社員さんは何かアクションしないと会社はダメになる事を知っていますから、ちゃんと前に進みます。

実際にやってみると2の不安がたくさん出ると思います。

「でも…」と。

それを放置して前に進むと、冒頭のクルマの査定のように行動意欲が阻害されます。

ある企業では経営計画発表会の後に「望みの統合のための対話」を半日ほどかけてしていますが、この時間ほど報われるものはないと社長はおっしゃっています。

物事が上手く進まない時は大抵、相手が望んでいないことを進めようとしている時。

人は自分の意思でのみ動きます。
そして、意思は自分が参画して考えた時にのみ生まれます。

十分な対話ができているかチェックしてみてはいかがでしょうか?

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