経済成長が希望を担保しなくても、自分たちで希望に満ちた会社は創れる

言うまでもないことですが、人が幸せに生きる上で「希望」は最も大切な要素の1つだと思います。
僕がそのことを実感した出来事があります。
僕は1995年、インターネット時代の幕開けの年にアナログ産業の代表格である新聞店を継ぎました。
継いだ瞬間が業界のピークだった。

しかし成熟期の頂上なので十分に儲かり、個人的な年収もそこそこありました。
しかし、これから業界が衰退期に入るという不安を抱えながら毎日を送っていました。

一方で友人は大学を卒業後、一旦、プリンターのメーカーに就職しましたが、その後IT関連のベンチャー企業に転職しました。

僕は彼が羨ましかった。
とにかく希望に満ちた毎日を送っていて、衰退の不安を抱えている僕とは対照的でした。

でも年収は僕の方がはるかに多かった。

その時に痛感したのは、今の状態ではなく「希望が持てるかどうか?」が重要なのだということです。

昨年末、現在の70代…高度経済成長時代を支えた方々がテレビで当時の様子を回顧する場面がありました。
その中で、「稼げたから将来に対する不安はなかった」「明日は今日よりも良くなる(経済的に)予感を感じていたから、貯金なんてしなかった」とおっしゃっている方がいました。

なるほど。
希望があると気持ちが攻めになるんですね。
それが今は経済が順調に成長する時代じゃないから、人々が守りに入ってしまうのだと思ったのです。

では、今の時代に希望はないのか?と言えばそうじゃないと思います。
経済成長が希望を担保しなくても、別のモノサシでの希望がある。そして、それは他人任せではなく主体的に作ることができると。

その実例に振れる機会があり、僕はすごく嬉しかったことがありました。
それは先月(2022年1月)に行った、「指示ゼロ経営実践発表会」です。
ある企業のマネージャーが登壇してくれ、指示ゼロ経営の取り組みとビフォー・アフターを語ってくれました。

その中で、ある部下の挑戦意欲が向上したという発表があったのです。
それまでは挑戦すると自分1人が抱え込み大変な思いをする可能性があると思い消極的だったそうです。
それが「このチームなら何とかなるでしょ!」と挑戦を引き受けてくれるようになったそうです。

その理由は、指示ゼロ経営には「1人も見捨てない」という文化があることと、三人寄れば文殊の知恵が出ること、行動と改善の繰り返しを、チームで取り組めば粘り強く行えるからです。

昔は経済成長が希望を担保してくれました。
今、そしてこれからは「この仲間となら何でもできる」という自信が希望になると思います。

私たちの祖先は、こうやって幾多の試練を乗り越えてきたのだし。

希望に満ちた会社を作りましょう!

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい。

【今年上半期のセミナーが出揃いました】

3/26(土)採用術セミナー(残席3)
4/21(木)賃金制度構築セミナー
5/11(水)開講 指示ゼロ経営マスタープログラム6期