部下に対する期待値が高いリーダーが人材育成が上手くいかないワケ
リーダーの期待値で部下を評価すると人は育たない
子育てでは「他人と比較してはいけない」と言われますよね。
兄弟や友達と比較するのは良くないと言われます。
大抵、比較する時は「◯◯君は勉強熱心だってね〜、それに比べ…」ってのが多いですよね?
劣等感が溜まるだけだと思います。
そのくせに、子どもがオモチャをねだった時なんかは「他所は他所、ウチはウチ」と言う 笑
企業の人材育成も同じだと思います。
しかし、それを邪魔するのが評価制度です。
評価自体は悪いものではありませんが、それを処遇(賞与や昇給)に反映されるとややこしくなります。
賞与にも昇給にも原資(パイ)があります。
だから評価に差をつけて多い少ないを決めるわけですが、そこには厳然とした比較があります。
「他所は他所、ウチはウチ」では済まないわけ。
さらに、リーダーの期待が比較を生むことが多いと感じています。
リーダーには、部下に「こうあってほしい」という願望があります。
部下を同僚と比較するわけではなくても、自分の期待値と比較してしまうことは多いと思います。
僕にも苦い経験があります。
あるスタッフがその年にがんばって随分と成長しました。
イベントの集客が増え、とても誇らしげな顔をしていました。
しかし僕は、自分が願う集客数でなかったため、「いや、まだまだでしょ」と口にしてしまったのです。
とても悲しそうでいて怒りに満ちた表情をしていたのを覚えています。
ヤル気を根こそぎ奪ってしまったと反省しています。
スタッフの以前と現時点を意識的に見る
僕は、理想は「誰とも比較しない」ことだと考えています。
他者とも比較しない。
過去とも比較しない。
人間には本来、成長意欲と自律性があることを信じ見守る。
それが最上だと思っています。
でも、そんな事ができるのは相当に自我が成熟した人だけだと思います。
だから、僕はあえて「過去と比較する」という方法が現実的だと考えています。
他者ではない、リーダー基準ではない、スタッフ本人がそれだけ成長したかを見るのです。
図解するとこんな感じ。
リーダーが自分の希望と部下の現時点のギャップ(①)を見ると、どうしても「まだまだ」と感じてしまいますよね。
リーダーは期待の気持ちを込めて「まだまだ」と言っているかもしれませんが、聞いた本人は「自分はダメなやつ」と解釈します。
だからスタッフの以前と現時点(②)を意識的に見るわけ。
そうすると「ここまで成長した」となる。
それを一緒に喜び感謝することだと思うのです。
実際には「まだまだ」と「ここまで」のせめぎ合いだと思います。
つい自分の期待を基準にしちゃうから、意識的に視点を変えることが大切だと考えています。
よく会社はリーダーの器以上に大きくならないと言いますが、自分基準で見ていたら、それ以上には人は成長しないと思います。
スタッフ基準で見た時に、自分の想像以上に育つことを僕自信も経験しています。
育児は「育自」という金言がありますが、スタッフの育成はリーダーの心の成長次第なのだと思います。
それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。
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