「仕事をやりっぱなし」で成長しない社員が変わる最も有効な対策

やりっぱなしは社員が悪いわけではなく環境に原因がある

「やりっぱなしの仕事が多い」…そんな社員がいるとリーダーはストレスですよね?
僕にも経験があります。
まだ指示ゼロ経営を導入する前ですが、ある時、1人のスタッフに販促の企画を任せました。
チラシを作って配布しました。
申込みはFAXで来るのですが、配布した翌日、僕が朝一番に出社した時には1件も入っていませんでした。
残念…そう思いましたが、それ以上にショックだったのは、任せたスタッフは出社してもFAXを見ないんです。
気になっていない。

どうするのか?と待っていましたが、まったくこの件に触れることはありませんでした。
なので、僕が「あの件、どうなっているの?」と聞くと、「忙しかった」と言い訳が返ってくる。
これが「やりっぱなし」です。

絶望的な気持ちになった事を覚えています。

指示ゼロ経営をやるようになって分かったのですが、これはそのスタッフが悪いわけではありません。
何が悪いかと言えば、「環境設定」です。
やりっぱなしになる環境設定が原因で、その環境をつくった僕に責任があったのです。

その環境設定とは「自分で決める」というもの。
当時の僕は、企画を僕が考え実行を社員に任せていました。
これが間違っていた。

人は自分が参画した分だけ物事を自分事と捉えます。
だから実行、やり方を任せたのですが、そもそもこの時点でボタンの掛け違いが起きていたのです。
ボタンの掛け違いは一度起きると、その後、ずっと続きますよね?

僕の掛け違いは、販促企画を考える段階で社員に参画してもらわなかったことです。

一番最初の段階から参画してもらうことが自分事を生む

先日、お邪魔した指示ゼロ経営を実践している企業さんで社員さんが同じことを言っていました。

その方は以前に勤めていた企業が指示100の会社だったそうです。
その時の話をする中で、こんな言葉が出ました。

「その当時は、やれと言われてやったことは、その結果を考えることはなかった」

僕が経験したことと同じことが起きていたのです。

リーダーにはアイデアマンが多いから、色んな事を思いつきますよね。
しかも、それらは素晴らしいアイデアが多い。
でも、アイデアだけでは絵に描いた餅で終わってしまいます。
アイデアもさることながら実行段階で、どれだけ部下が自分事と捉え行動してくれるかが成功のカギを握ります。

当時の教訓は、ボタンの一段目=企画立案に参画してもらう必要があったということです。

それからというもの、僕がアイデアも思いついたとしても、それを社員たちに伝え練るプロセスを踏むようにしました。
それと、1人に任せるのではなく複数人に任せる…チームを作ったことで、より豊かな知恵が生まれました。
すると、時には僕が出したアイデアとは違う形に変わることもありました。

それでも良いと思ったのは、実行段階での主体性が大切だと考えたからです。

人は自分で決めると自分事になります。
自分事になると、自分たちで決めて行動したことの結果や変化を気にするようになります。
そこには特別な支援は要りません。
何もしなくても気にするようになるのです。

環境設定の重要性を学んだ出来事でした。

もし自社にやりっぱなし社員がいたら、その社員を責める前に環境設定を疑うことだと思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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