最高の知恵と生産性は共創で実現する

「自分はできたから良いや」「自分の仕事にしか関心が持てない」「困っている仲間を助けない」

もしかしたら、社内にそんな社員さんがいるかもしれません。
そんな社員さんが多いという会社もあると思います。
もし、全体の2割以上がこういう状態になっていたら危険だと思います。
なぜなら2割を超えると、「それが普通」と認識する人が増え、全体に拡がってしまうからです。

一度、拡がると収集がつかなくなる。
イジメと同じで悪いことだと知りながら集団の力学でやってしまう、そんなことになりかねません。

昨日の記事に引き続き、今日も「共創」について考えたいと思います。

全体の最適化ができないと集団バカに陥る

時代は競争から共創へと移り変わっていると言われています。
ところが言葉だけがひとり歩きして、キレイゴトでふわっとしたイメージが先行していると思います。
「ビジネスはそんなに甘いもんじゃない」…そんな声もよく聞きます。

しかし、本質を理解すると時代にマッチした在り方だということが分かります。
繁栄の哲理だと思う。
同時に決して甘いものじゃない。

よく、昔からスポーツの世界では「一流選手ばかり集めても強いチームにはならない」と言われますよね?
それも当然で、仕事(プレー)は「チームのワーク」で成り立っているからです。
繋がりと流れで結果を出すから1人1人のパフォーマンスが「全体として」最適化されていることが重要。

ラグビーワールドカップ、盛り上がっていますね〜

例えば、僕の義兄はパン屋さんを経営していました。
よく「原材料が安いからといって、たくさん仕入れても、製造能力がなければ意味がない」と言っていました。
「当たり前じゃん」、と思ったのですが、とても深い意味があったのです。
製造能力以上に仕入れたら、原材料の在庫が膨らみます。
賞味期限が切れて廃棄することもあると思います。
在庫はキャッシュを減らす原因です。
製造能力に合わせて、キレイに原材料を仕入れ、流すことが大切だということです。

たくらみ屋の相棒、森本繁生はこれを流しソーメンで例えます。
食べる能力以上に流しても無駄が生じるだけ、仕事も同じだと言います。
分かりやすい例えですよね?

たくさん仕入れても作れなければ成果は出ない。
たくさん作っても売る力がなければ成果は出ない。
売る力があっても集金力がなければ経営は良くならない。

全体が最適化されていることってとても大切ですよね?

流れの不具合がどうして起こるのかといえば、全体が見える化されていないことにあります。
個々が自分の分野にしか関心が持てない…部分最適に陥っているから。
個々ではみんな頑張っているのに結果が伴わないなんて悲しいですよね?

競争から共創・協働へOSを入れ替える時期に来ている

もう1つの原因は、個々が全体に関心を持っていないことです。
私たちは、これまで「個の評価」で育ってきました。
学校でも企業でも、個で評価されてきたのだから無理もないことだと思います。

唯一、違ったのはチームプレーの部活の現場だったと思います。
個がどれだけ頑張ってもチームのワークがなければ勝てませんからね。

また、時代が競争原理で動いていたことがこれに拍車をかけたのだと思います。
企業では、成長期では競争原理で組織が良くなったと思います。
なぜならば、競争原理は活動量を増やすことに直結し、活動量が結果に直結したからです。

例えば、僕が23年間身を置いた新聞業界がそうでした。
昭和30年代から始まった成長期では、「つべこべ言わず1軒でも多く訪問しろ」が合言葉でした。
活動量を増やした人は報われました。
結果を出した者に成功報酬が支払われ、出世が与えられました。

昨日の記事にも書きましたが、今は知恵の時代です。
知恵は三人寄れば文殊の知恵で最も生まれます。

それに先程の全体最適の考え方が加わります。

「自分はできたから良いや」「自分の仕事にしか関心が持てない」「困っている仲間を助けない」

こんな態度では、組織は成功せず、結果的にそこに属する誰もが損をします。
働く人にとって共創は他人事ではありません。

全体の最適化は、移り変わる状況の中でチームが自律的につくり出すことが求められます。
管理者だけで実現するものではないと考えます。
1人1人のOSの入れ替えが欠かせないと考えています。

キレイゴトでも何でもなく、今は共創を活動のOSに入れ替える時代だと考えるのです。
OSの入れ替えは大仕事。

競争から共創・協働へ。
仕事の仕組みも評価も、個々の意識も入れ替える時期に来ていると思うのです。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください!

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