他人事は「参画」で治る。

僕が社長に就任した当初、社員さんから言われて嫌だった言葉があります。

「会社は…」という言葉です。
「会社はどう思っているんですか?」「会社としては、どうしていくつもりなんですか?」

「社長は…」と言われた方がまだマシです。
僕は、「会社って誰のことよ」と思ったのです。
おそらく経営側と労働者側という「境界線」を引いていて、そのように言うのだと思います。
しかし、たかだか社員数50人の会社には、もっと一体感が必要だと感じ、危機感を覚えました。

境界線ができた原因は、他ならぬ僕にありました。
当時は、経営側が発案したアイデアを、労働者にやらせて稼ぐという認識が色濃かったのです。
経営側は頭脳、労働者は手足…乱暴な言い方だけど、本当にそうだったと思います。

僕が危機感を抱いたのは、現場の細かなことは、僕は決めることができないことにあります。
身体は1つしかないし、現場の人間でないと最適な解は出せません。

正解がなく変化が激しい時代では、現場が刻一刻と変わる状況に即応しないと、立ち行かなくなります。

この問題を解決するためには、自分で考えてもらう必要があるわけですが、試行錯誤の末に、その要諦が「参画」にあることを知りました。
人は物事に参画した分だけ自分事にします。
参画とは、意思決定です。
意思決定には7種類があります。

「何をやるか?」「なぜやるか?」「どんな出来栄えでやるか?」「どの様にやるか?」「誰が(誰と)やるか?」「いつまでにやるか?」「いくらでやるか?(予算)」

この7つのうち、普段から社員さんが参画している項目は何個あるでしょうか?
おそらく、予算は社長が決めることが多いと思いますが、それ以外で、どれだけ社員さんが参画しているかが主体性に影響します。

特に、「何をやるか?」を、自分たちが望むことから始めることが大切だと思っています。
社長は、業績に直結することをやって欲しいと思うものですが、実力が伴っていないと苦行になり、自律的に働くことが嫌いになってしまいます。

最初は、例えば「有給休暇がちゃんと取得できるようにする」とか、「人間関係の良い職場づくり」といったものが最適です。
僕の場合は、お茶菓子を自分たちで手配してもらうことから始めました。
僕が用意すると、酒のつまみみたいなものが多くなり、女性社員さんから不評だったからです 笑。僕は予算だけを決め、自分たちで話し合って決めてもらうようにしました。

たったこれだけのことでも、自分で決めることができると愉しくなるのです。

コツは、「関心があり、できる事から少しづつ、自分たちで」です。

この積み重ねで徐々に、社員さんの主体性は育っていきます。
ただし根気よく。
5年〜7年の計画で育てること大切です。

当社では、社員が育ってから、こんな事が起こりました。
僕が外出する時に、社員から、「社長、外に出るなら、スーパーで、カントリーマアムとアルフォート買ってきてください」と頼まれました。

社員が頭脳で社長が手足か…(笑)

というわけで今日も素敵な1日をお過ごしください。
 
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