優れたリーダーは「感情を起こしピンをさす」

先日、友人に、凄い女性写真家がいると紹介され、家族写真を撮りました。
これが本当に凄い方だった。
その方は、シャッターを押す前に感情の変化をつくり出すことを心がけていました。例えば、親子であれば、「お母さんをハグしてみて」などと、感情が立ち上がるようなシチュエーションを提案してくるのです。
そして、感情が立ち上がった瞬間にピンをさすようにシャッターを押すのです。

僕は、写真を撮られながら、優れたリーダーが同じ要領で部下の育成を行っていることに気づきました。

このことを理解する上で、まずはモチベーションの発生メカニズムを知る必要があります。
人間のモチベーションは常に感情から生まれることが分かっています。
僕が、このことを学んだのは、師匠から勧められた「愛は脳を活性化する」(松本元 著)という書籍でした。

同著では、感情が第一義、思考はその次ということを、次のような事例で説明しています。
例えば、夜道を歩いていたら、足元で「ガザっ」という音がしたら、考える間もなく速攻で逃げますよね。
決して冷静に観察した上で逃げるかどうかを判断するなどということはありません。
判断は逃げた後で行います。よく見たら、ただのゴミ袋だったとなれば、恐怖の感情が落ち着きますし、それが蛇だと分かれば、より恐怖心に火がつきます。
感情が第一義、思考はそれを補完するように働くのです。

優れたリーダーは、まずは感情を起こし、それを思考で補完するというプロセスで部下とコミュニケーションをとります。

写真家と同じように、感情が立ち上がるシチュエーションを作り、感情が立ち上がった瞬間にピンをさします。
ピンのことを心理学では「アンカリング」と言います。

事例を交え具体的に説明しますね。
僕が経営支援を行っている会社では、忘年会に永年勤続表彰など各種表彰を行うのですが、その場に社員の家族を招きます。
表彰される姿を見た家族は嬉しい気持ちになりますよね。
表彰されなかった人も、誇らしげな家族の姿を見て感情が高まります。

表彰式の最後に、リーダーが「来年も挑戦しましょう」と伝え、社員に付箋を配りチャレンジ目標(アンカリング)を書いてもらい張り出します。
まさに「感情を起こしピンをさす」ということを上手に実践しているのです。

ちなみに僕は、このプロセスをもとに研修コンテンツを作っています。
大切なことを学ぶ際には、感情が動く情報をお伝えし、その後に実践アイデアを考えていただくという設計しています。

感情が動く場面をつくること。
そして、高まった想いが消えてしまわないようにアンカリングすること。
方法は無限になります。
あなたの会社に合ったやり方を考えてみてはいかがでしょうか。
 
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