部下を「こいつはダメなヤツ」と思った時に読むブログ

人材育成の成否を決める最大の要因は、リーダーの「人間観」…そもそも人間という存在をどう捉えるかという大前提にあると考えます。

心理学の世界では「ピグマリオン効果」と言いますが、人材育成は「思った通りの人材が育つ」という傾向があるのです。
例えばこんな実験があります。
ある小学校で、教師に「成績が向上する生徒」としてランダムに選ばれた生徒の名簿を渡したところ、実際にその生徒たちの成績が向上したという実験結果があります。

人間観には、性善説と性悪説の二大巨塔があり、「どちらが正しいか?」と言う議論がなされますが、どちらも正しいというのが答えだと考えています。
性悪説を信じる人は、人は怠け者であることを前提に管理、監視を強化しますが、管理される側からすれば、管理者を人を信じれない「悪」と見て、反抗的な態度を取ります。
つまり、信条の心象風景として現実が現れるということ、自分が思った通りの世界が創られるのだと考えます。

どちらを採用するかで、醸成される世界が変わるということだと思うのです。

僕は、性善説の大前提で人間を観ています。
より具体的には…

「人はそもそも善良であり自律的、積極的な存在である」という大前提です。

これは決して道徳の話ではなく、人材育成の成否を左右する実務論として捉えています。

大前提の大切さを、ある例え話で確認しましょう。
「8+5」はいくつでしょうか?
なぞなぞではありません。「13」ですよね。
では、電卓に「8+5」と入れたら、「15」と出たら、あなたは何を疑うでしょうか。

「打ち間違いをしたかも」「電卓が壊れているかも」…そんなことを疑うと思います。

「そもそも、8+5は13ではないかも?」と疑う人はいませんよね。
これを疑ったら、買い物をすることも、決算をすることもできなくなります。

大前提があるから、打ち間違いや電卓の故障に目を向けることができるのです。

人材育成に関しては、「人はそもそも善良であり自律的、積極的な存在である」ということを大前提とするから、問題の真因に気づくのです。
例えば、部下にまったくヤル気がないという問題があった場合、「そもそも、積極的な存在なのにヤル気がないのはなぜか?」と疑うことになります。
すると「環境に問題があるのでは?」「接し方を変えた方が良いのかも?」と考えることができるというわけです。

とは言っても、時として大前提が崩れ、人間を信頼できなるなることがあります。
そんな時に、僕は自分の子どもが生まれた時のことを思い出すようにしています。
生まれた時の子どもの様子、そして自分が感じたことを。

僕には2人の子どもがいますが、生まれ落ちた我が子を初めて見た時に、自分でも驚くくらい感動したことを覚えています。
目の前で一生懸命、手足をバタバタさせている様子、青みがかった澄んだ目、元気よく泣く声、興味あるものにはまっしぐら。

子どもの様子を見た時に、人はそもそも善良であり自律的、積極的な存在であるという確信を持ったのです。

僕は「こいつはダメだ」と思いそうになった時に、子どもが生まれた時を思い出し、大前提に立ち返るようにしています。

きっと、あなたにも同じように、人の力を実感した経験があるのではないでしょうか。

もし、今日の記事で感じるものがあれば、他人に「こいつはダメだ」と思った時に、その体験を思い出して欲しいと思います。
きっと、大前提に戻り、正しいアプローチを取ることができると思います。
 
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