「好きなことで飯を食う」かつての夢物語が、現実的な生存戦略になった
世の中の商品・サービスは「尖ったもの」と「万人受けするもの」に大別することができます。
前者は、「わざわざ足を運ぶ」「送料を払ってでも取り寄せたい」といった特徴があり、ニッチだが商圏は広く、高価格なる傾向にあります。
対し、後者は主に生活剤で、「近所のスーパーマーケット」「コンビニ」など、生活に密着したお店で扱われます。
生活剤は、60年ほど前までは地域の商店を通じて流通していましたが、交通網の発達とともに、大手のロードサイド店で提供されるようになりました。
この流れに貢献したのが、万人が見るメディア「マスメディア」です。
大手は、スケールメリットを活かし大量生産し、マス広告に莫大な費用を使い市場にモノを流しました。
「万人受けするモノ」とマスメディアは非常に相性が良かったのです。
僕は、商店が弱体化する様子をリアルタイムで見てきましたが、完全に息の根を止められると思いきや、2000年代に入り、再び個性的なお店が存在感を増してきました。
その要因は、ひと通りのモノを手にした生活者が、尖ったものを求めるようになったからです。
そして、その活動を支えているのが、SNSなどの「個人が発信できるメディア」です。
一連の流れから、ある事実が浮き彫りになります。
それは「メディアのあり方が企業活動を規定していた」ということです。
マスメディアがあったから大手は成長できた。個人発信のメディアが登場したから個性的なお店が活躍できるようになったということ。
中小企業が大手と違う土俵で商売をするなら、発信力が成功の鍵を握ると考えています。
発信力とは何でしょうか。
勿論、技術的な巧拙はありますが、本質は「伝えたいという熱量」ではないでしょうか。
僕も、お気に入りのお店のInstagramをフォローしていますが、投稿から「伝えずにはいられない」という衝動が伝わってくるんですよね。
尖ったものを求める生活者も、つくり手・売り手の人となりや思いなどを知りたがっています。
大手企業もSNSを持っていますが、ほとんどがマスメディアでの発信と同じ…商品・サービスの紹介に留まっています。
きっと担当者は、ある日突然SNS担当に任命され、しかたがなく発信しているという感じでしょう。
技術よりも先に、好きでやっているかどうかが試される時代になりました。
つまり、好きなことで飯を食うという、かつての夢物語が現実的な生存戦略になったということ。
とても良い時代だと思うのですが、皆さんはいかがお考えでしょうか。
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