危機を乗り越え飛躍するか?衰退するか?その差は「手放す技術」にあり。
経営でも人生でも、持続的な繁栄のためには「手放すべき時に手放すべきを手放す」ことが非常に大切だと考えています。
例えば、子育てにおいて、子どもの自我がある程度芽生えたら、「子どもは自分のもの」という考えを手放す必要があります。そうしないと、どんな弊害があるかは言うまでもありませんよね。
経営も人生も「転機」に危機を迎えます。その時に、手放すべきものを見極めることが大切だと考えます。
では、どんな時に何を手放すべきでしょうか?
商品・サービスにもビジネスモデルにもライフサイクルがあります。
ライフサイクルは「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4段階から成り立ちます。
ざっと確認すると…
◇導入期:新商品やサービスが市場に登場した段階。認知度が低く、販路拡大に時間とコストがかかる。
◇成長期:市場の需要が拡大し、売上が急増する時期。競合も増える。
◇成熟期:市場が飽和し、売上の伸びが鈍化する時期。市場が成長しないため競争は激化する。
◇衰退期:市場縮小により売上が減少する段階。製品の見直し、撤退、または新たなビジネスモデルへの転換に迫られる。
それぞれで、適切に手放すべきものを手放す必要があります。
例えば、富士フィルムは、急速なデジタル化に伴いフィルム事業が衰退期に入りましたが、適切なタイミングでフィルム製造で培った「酸化の技術」を活かしアンチエイジングの市場に進出しました。
手放すものを見誤ることがあるので注意が必要です。
例えば、新聞業界は「従来の営業方法」を手放し進化しようとしていますが、手放すべきは「新聞のビジネスモデルそのもの」です。つまり「新聞を作って売る。仕入れて売る」というビジネスの根本にメスを入れる必要があるのです。
ところが、これが「言うは易く行うは難し」なのです。
「種まき」の時期とは、このままではジリ貧になることは分かっている。挑戦すれば一攫千金の可能性があるが、同時に失敗のリスクもあるし苦労も大きい。挑戦しなくてもすぐには困らないという状態なので、二の足を踏むんでしまうのです。
もし、踏み出せるとすれば、第一にやるべきは「手放す」ということでしゃないでしょうか。
臨床心理士のウィリアム・ブリッジズは、その名も「トランジション」(転機)という著書の中で、転機を乗り越えるためには「終焉」が欠かせないと説いています。
失恋、リストラ、死別など、人生の転機を迎えた人を数多く診る中で、それらを受け入れ新しい一歩を踏み出す人は、必ず、何かを終わらせている(手放している)と言います。
「終わり」は怖いものですが、新しい始まりのための必須条件です。あなたの経営や人生で、いま「手放すべきもの」は何でしょうか?
それを見極め、勇気をもってリリースすることで、次の繁栄への扉が開かれると思います。
他にも、転機に手放すものとして「リーダーシップスタイル」や「富の定義」などがありますが、文字数の都合で別に機会にしますね。
.
※「記事が面白かった」という方は、是非「読者登録」を!読者優先セミナーや無料相談など、登録者限定の秘匿情報が届きます。
▷セミナー、イベント、社内研修のお知らせ
■人手不足の根本原因を解決!採用術セミナー 2025.10.22 wed.
中小企業は待遇以外の魅力で勝負すべし。不人気業種の新聞店で開発された強力なスキルです。
■社内研修のご依頼はこちら
みんなで学び一気に指示ゼロ経営の文化を創る。
現在「社内研修」を2社、「研修から伴走までの完全パッケージ」は1社受け付けております
■講演会を開催したい方
所要時間90分。経営計画発表会や新年決起大会の後に!
・自発的に働く意義と愉しさが体感できる。
・事例9連発!「自分たちにもできる」と行動意欲が高まる。