東京都知事選挙の「珍妙ポスター事件」から学ぶ企業風土のつくり方

就業規則を始めとするルールは、すべて社員に参加してもらい作ることをお勧めしています。
その方がルールを遵守するということもありますが、倫理や美意識といった感性を育てることになるからです。

ある小学校の事例をご紹介します。
ある学級では、給食を食べ終わるのが遅く、給食の職員に迷惑をかけていたそうです。そこで、担任が「何時までに食べ終わるように」というルールを作りましたが、守らない子が何人もいました。
全員が時間までに済ませないと食器を返却できません。担任は困った末に、ルールを自分たちで決めさせることにしました。
すると「タイムキーパーをつくる」「会話は最低限にする」といったアイデアが多数出たそうです。
中には、変なアイデアもあったそうですが、担任は口出しせず、まずはやらせてみることにしました。

ルールは必要に応じ加筆、修正、削除していきます。すると、時間の経過とともに洗練されシンプルになったそうです。
そして、最終的には次の文言だけが残りました。

「給食の職員さんに迷惑をかけない」

職員に迷惑をかけるからルールを作ったのに、課題そのものがルールになったのです。

これを倫理、美意識というのではないでしょうか?
ルールを自分たちで決めると、やがて倫理観の高い組織になるのです。

一方、ルールを管理者が一方的につくると、ルールを守らない人が出るだけでなく、ルールの網目をかいかぐる人が出る危険性があります。

東京都知事選挙のポスター掲示がカオスになっていますね。
ポスター掲示板の枠を、選挙と無関係の人物に販売したということで、選挙管理委員会には苦情が殺到しているそうですが、選管は「現行の公職選挙法では規制できない」とのこと。

件の党首は、取材に「法律には違反していない」と発言しています。昔、同じような発現を聞いた覚えがあると思い、記憶をたどったら、ライブドア事件における堀江貴文氏でした。

1955年、アラバマ州モントゴメリーで、黒人女性のローザ・パークスさんが市内バスで白人男性に席を譲ることを拒否したために逮捕されました。
その時に彼女は「私は何か悪いことをしたのでしょうか?」と発言しています。
彼女は活動家ではなく、いち工場労働者です、特に政治的な意図はなく純粋な疑問を口にしたと言います。
もちろんルールは知っていましたが、自分の真・善・美に従ったのです。

対照的なのは逮捕をした男性警察官です。
ローザ・パークスさんの「私は何か悪いことをしたのでしょうか?」という問いに対し、「さあな?でも法律は法律だ」と述べたそうです。

ルールだから守るという発想は、本当に大切なことを見失うだけでなく、ルールにないなら何でもOKという倫理崩壊を招く危険性があることを忘れてはいけないと思います。

ルールは自分たちで決めることをお勧めします。


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