「リーダーシップをつくり出しているのは誰か?という問題

リーダーシップは「リーダーの資質」として捉えられていますが、それは半分は誤りだと考えています。
半分という意味は、資質がある人が組織を率いているケースもあれば、「どうしてこの人が?」と訝しむような人が優れたリーダーシップを発揮しているケースがあるということです。

気になるのは後者ですよね。
結論から言うと、「リーダーをリーダーたらしめる『フォロワー』がいる」ということです。
リーダーシップとは、個で完結する能力ではなく、関係性の中で生まれるものなので、リーダー以外の人間の力でリーダーシップが向上することがあるのです。

非常に優れた資質があるにも関わらず、たまたまメンバーと相性が悪かったり、メンバーに認められなかったがためにリーダーシップが発揮されないことがある一方で、ごく普通の人が優れた組織を作ることがあります。

分かりやすい事例がPTAです。
政治家と違い、PTA会長に立候補するというケースは稀で、大抵、お願いされるか、くじ引きで決まります。

そんな消極的な人でも、フォロワーがつけば立派なリーダーになることがあります。僕自身も、お願いされ、断りきれずにPTA会長を引き受けた経験がありますが、周りの人に支えられ良い活動ができました。良い組織運営のために、メンバー1人1人が、自分にできることを主体的にやってくれたのです。
その様子を見たある教員は、「一見するだけでは、誰がPTA会長か分かりませんね」と言いましたが、僕は、それを最上級の称賛と受け止めました。

では、「リーダーは誰でも良い」ということかと言えば、それも誤りです。「この人だけはフォローしたくない」と思われるような人はリーダーとして認めてくれません。

これも関係性ということになります。

関係性とは、リーダーを含む全員の一挙手一投足の積み重ねで醸成されます。ということは、優れたリーダーシップが内蔵された組織は、「全員の手で」作られるということになります。

リーダーシップがダメな組織では、リーダーシップに関してみんなが無関心です。メンバーは、フォロワーになろうともせず「ウチの社長にはリーダーシップがない」と簡単に言うし、リーダーもリーダーで、自分を顧みることなく、ダメな原因を社員に求めます。

「ポストが赤いのもリーダーの責任」という言葉があるようですが、最終責任はリーダーにあります。
しかし、それは最終責任であり、「過程の責任」とは別です。

現時点が最終到達点ではなく、過程であると考えているならば、リーダー、メンバー双方に改善すべきことがあるのではないでしょうか。

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