「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」の進化版を実践する人たち

先日、金沢で行った出版記念イベントで、すごく面白い瞬間がありました。
参加者で3つのグループを作り、ディスカッションを行い、各グループに発表をしてもらいました。
発表に対し、司会者から「米澤さん、何かコメントを」と振られました。
僕の回答は…

「あ、特にないです」

僕の回答がテキトーで面白かったのか、一瞬の間の後に、ドッと笑いが立ち上がりました。
誤解されそうだと思い、その場で説明をしました。

決して手を抜いたわけではありません(笑)
僕がコメントをすることで、それが正解だと思われたくないからです。
「正解はありません」と言っても、僕の意見に引っ張られます。

僕が大切にしていることは、答えがない時代において、みんなで意見を出し合い、応え合う風土をつくることが大切だということです。

自分たちで考えたアイデアが出たら、とにかくやってみて、やった結果を振り返り、次のアイデアを考えるという習慣が、正解のない時代を生きるために欠かせない能力だと考えているのです。

出た答えよりも、そのプロセスが大切だと考えているので、「あ、特にないっす」と言ったのです。

ちなみに、これが職場であれば、僕は「とにかくやってみよう」と行動を促します。

応え合う組織の様子を、もう少し具体的なイメージでお伝えしますね。

前提として、自由に発言できる雰囲気が必要です。
その上で、ミーティングで、ワイワイガヤガヤと話し合っているうちに、誰かが面白い発言をします。その発言から刺激を受けた人が自分の考えを言います。それを聞いた人がまた刺激を受け発言する…
これを繰り返すうちに、自分たちが創造だにしなかったものが生まれるのです。
議論ではない、真の「対話」です。

こうした対話力がないと自己解決能力は育ちません。

その弊害は、ピンチに直面した時に露呈します。
ピンチに直面した時に、メンバーはリーダーに「なんとかして欲しい」と依存して、リーダーは1人でなんとかしなければならないと追い詰められ孤独に陥ります。

先日、研修でお邪魔した東京都内の企業さんは、この1年間の間に着実に自己解決能力を身につけました。
社長は、会議中「おお!凄い!」と言っているだけで、解決策は一切示しませんでした。

社員さんが主体で応え合いを行い。ミーティングが終わる頃には、「これならいける!」というアイデアが出て、希望に満ちた空気に包まれていました。

僕にも経験がありますが、この境地に達すると、「このメンバーとなら何でもできる」という希望を持つようになります。

よく、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ!」と言いますが、自己解決能力は、これからの時代を生きる必須の力だと考えています。

今日の記事に関心のある方は、横浜で行う出版記念イベントに来て下さい!
応え合う教育の3人のプロをゲストにお招き、実際に授業をやっていただきます。
二度とない機会ですよ。

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