「会社を守らねば」と思ったら、社長は、「会社を守る社員」を育てること

経営者には、「自分が会社を、社員を守らなければならない」という思いが強いと思います。
だから、どんなことにも答えられるように、誰よりも勉強します。
「自分が手本にならねば」という思いが強く、誰よりも頑張ります。

そして、それ故に、孤独に陥る人が多くいます。
弱さを見せられない、本音を言えない…とても孤独で辛いと思います。

弱さを隠し、タフなリーダーを演じると、悪意がなくとも言動が高圧的になりがちです。
僕は、これまで、社員には高圧的な社長が、実は家庭ではすごく優しいお父さんだった、という場面を見てきました。
家庭での彼が真の姿です。
会社では別人格の仮面をかぶっている、かぶらざるを得ないのだと思います。

僕は、この状態のリーダーを責めることはできません。

僕が、先代の父の急逝で、24歳で社長に就任した時、ある古参社員が僕にこう言いました。

「新社長、しっかり舵取りをしてくれよ。あんたの両肩に、ウチら50人と、家族の生活がかかっているんだからな」

大学を卒業したばかりの僕は、その言葉に萎縮してしまいました。
上下関係のないサークルのような、自由な会社を作るのが理想でしたが、その思いは一瞬で崩れました。
すごく勉強したし、「出来ない」なんて口が裂けても言いませんでした。

しかし、この状態では、組織力は高まらず、会社はどんどんとおかしくなって行きました。

そんな時に、その当時、お世話になっていたメンターに、こう厳しく言われました。

「自分1人の力で会社を良くしていけるなんていう、その傲慢な考えは今すぐ、やめなさい」

大多数の、普通の経営者は、自分1人の力では、会社も社員さんも守ることはできません。
もし、守れるとしたら、「会社を守り、発展させていく意思を持った社員を育てること」だと思ったのです。

万が一、自社が倒産することになっても、「是非、ウチに来てくれ」と引く手あまたな社員を育てることだと思ったのです。

先日、指示ゼロ経営マスタープログラム7期が閉講しました。
最終講で、ある社長が、ご自身の、鎧を着ていた頃の体験を語ってくれました。
いや、実は、語り始めたら、涙が溢れそうになり、語ることができなかったのです。

ずっと、鎧を着て、タフなリーダーを演じてきたが、それを脱いだ。
そして、社員さんと一緒に、マスタープログラム7期に参加したのです。

語れない社長の代わりに、社員さんが語ってくれました。

僕は、その関係性こそが、鎧を脱いで、本音で語り合った成果だと、とても感動したのです。

社長は、1人では会社も社員も守ることはできません。
一緒に守り、発展させていく仲間をつくることしか、方法はないと、僕は考えています。

それでは、今日も素敵な1日をお過ごしください!

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