「これまでの業務をやめる」決断が生むこれだけの効果

新しいことに挑戦する時、まず最初にやるべきは「業務のリストラ」だと考えています。
効果のない業務を思い切ってやめてしまうということ。
そうしないと仕事が増える一方になります。

業務のリストラをしないと、どの業務も中途半端になってしまいます。

しかし組織は「始める」は得意だが「やめる」は苦手です。
それはPTAを見れば明らかで、もう何十年も前の行事をずっと続けていることがあります。
それに加え、新しい役員が新しいことを始めると行事は増える一方です。

PTAはまだマシです。
始めた人もいつまでも会員でいるわけじゃないから。

地域行事などはもっとやめづらい。
僕の地域には元旦に新年会をやっている町内会があります。
しかし、誰も「やめよう」と言い出せません。なぜなら始めた方に気を遣うからです。

それがコロナ禍で変わりました。
会合で司会が「来年の新年会は…」と尋ねると、間髪入れずに「いや〜無理じゃない?」と言う人が出て、それを聞いた周りの人も「んだんだ!」と賛同して一瞬で中止が決まりました。

そういう意味ではコロナ禍は行事を選別するいい機会なのだと思います。
一度、中止した実績があれば「この機会にやめるのも…」と言い出しやすくなるからね。

さて、企業にも「やめられない仕事」がたくさんあります。
特に、以前に「上が決めた」仕事です。
というかトップダウン型の組織は、大抵のことを上が決めますよね。

それをやめると言い出すのは暗黙のタブーになっていることが多い。
もしそうだとすると、その組織の未来は暗いと思います。

新しいことに本気で挑戦したいなら、まずはリーダーの口から「私が決めた仕事をやめてしまう事も考えよう」と明言することが大切だと思います。

僕が知るある企業では、社長が「もし私が顧客よりも社内の都合を優先するようになったら、社員の皆さんは転職を考えたほうが良い」と明言しています。

僕も明言しました。
その結果、初代からやっていた書店を閉めることになりました。(僕は3代目)
また、僕が始めた「朝、焼き立てパンを宅配する」事業も廃止しました。
実はこの事業、当時すごく話題になりメディアにも紹介されたもので、さすがの僕も社員から「やめるべきだと思います」と言われた時にはものすごく抵抗がありました。

悩んだ末に諦めました。

「諦める」の語源は「明らかにする」と言いますが、諦めた瞬間に進むべき道が鮮明に見えてきました。
それが行政から指名されている地域づくりの事業やホテルの管理運営につながったのです。

やめても無になるわけではありません。
経験は決して無駄にはならず、必ず栄養として残ります。
書店のノウハウも、パンの宅配のノウハウも、その後の事業の役に立っていますもん。

人体も組織体も、「入れたら出す」…循環が欠かせません。
新しいことに挑戦する時、まず最初にやるべきは「やめる」だと考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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