人と組織を育てるリーダーに必要な「伴走者」という視点

リーダシップを駅伝に例えると理想の姿が観えてきます。
駅伝はチームスポーツです。
チームの勝利のために適材適所にメンバーが配置されレースを進めていきます。
ビジネスと同じですね。

違うところは駅伝の場合、直接、手伝うことができない事です。
離れた所から励ますかアドバイスをするか、あるいは指示を出すことしかできません。

これを職場に当てはめるとリーダシップが観えてきます。

職場で、できない部下に対し「もうやらなくて良い。私がやるから」というリーダーがいますが、駅伝でこれをやったら一発失格です。
でも、残念ながらそういうリーダー、いますよね。
人も組織も育ちません。
職場でも失格です。

あと、選手が頑張って走っている時に、「あれしろ、これしろ」と指示ばかり出す監督もチームを育てることはできません。
スポーツは刻一刻と変わる状況に素早く対応する力が求められます。
指示待ちではなく「考える集団」の育成が欠かせませんが、今のビジネス環境も同じだと思います。

さて、駅伝と言えば青山学院大学の原晋監督が有名です。
原監督が理想とするマネジメントを要約すると次にようになります。

指示待ち集団ではなく、考える集団。監督が指示を出さなくても部員それぞれがやるべきことを考え実行できるチームの育成だ。ただし考える集団をつくるには、土壌づくりと同様に時間が必要。初期の段階は教えることがたくさんありました。考える習慣がない部員に「さあ、考えなさい」と言っても無理。だから、監督に就任した頃は、私が話すことが多かったと思います。ただ、考えるための材料は与えても、できるだけ答えは出しませんでした。そうすると、なんとか自分で答えを導き出すしかありませんから。

僕が考える、指示ゼロ経営の「伴走」というリーダシップスタイルと同じです。

段階を踏んで自走できるように、集団から上手に離れていきます。

1、リーダーが集団に課題を与えリーダーも一緒に話し合う。
2、リーダーが課題を与え輪に入るが具体的な解決策は出さない。
3、リーダーがその場にいなくても、自分たちで課題を見つけ自分たちで話し合い解決できる。

この3つに加え、僕は2の段階で

「自分たちの課題は何か?と問いかけ、自分たちで課題を設定し、リーダーも輪に入るが具体的な解決策は出さない」

という関わり方をすることもあります。

さて、原監督も「土壌づくりと同様に時間が必要」とおっしゃっていますが、本当にその通りだと思います。

急がば回れ。

組織の風土という最も大切なことは、すぐには実現しません。
それを急ぐと風土が荒れ、かえって時間がかかってしまうと思います。

リーダーは上質な伴走者であれ、という話でした。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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