ヤル気のない社員に意識が向くと全体が停滞する。ヤル気のある社員に向けると全体が活気づく

ヤル気のない社員に意識が向くとチーム全体が停滞する

社長は常に社内の問題に目が行くと思います。
がんばっている社員がいることは嬉しいが、それよりもやっていない社員が気になる。
もしかすると、一日中、その社員のことが気になってしょうがない、そんな事もあるんじゃないかと思います。

大好きなんですね(笑)

でも、それは組織の活性化にとっては損なことだと思います。
なぜならば、リーダーの感情は組織にダイレクトに影響するからです。

不機嫌は部下に一瞬で伝染ります。
不機嫌は創造性を破壊しモチベーションを消失させます。

だからリーダーは、やっている社員に目を向けたほうが良いと考えるのです。
そして希望を持つことだと。

「彼ら(やっている社員)の行動が全体に伝播する」と。

それは思い込みではなく、実際にそうなのだから。

日本書紀に教訓になる逸話がります。
天照大神が岩戸に閉じこもってしまい世界が真っ暗になってしまいました。
どう説得しても出てきません。
そこで取った策が、皆んなで楽しく踊るという作戦です。
外から聞こえる楽しそうな声が気になって、ついに岩戸を開けてしまった、その瞬間に岩戸のかげで待ち構えていた天手力雄命がこじ開け岩戸を投げ飛ばしたという話です。
その岩戸はなんと長野県の戸隠神社まで飛んだそうです。

僕も23年間の経営でそんな場面を何度も見てきました。
「入社時の契約以外の仕事はしません」なんて言っていたスタッフが、仲間が仕事を愉しんでいる姿を見て、いつの間にか「仕事の主」になった場面です。

仕事の主とは、自ら仕事を創造できる存在を指します。
主の割合が一定割合(およそ15%〜20%)を超えた時に、一気に全体に伝播します。

ヤル気の高い社員に目を向けると、チーム全体が活性化する

仕事の主になると、本当に仕事が「愉しく」なります。
「楽しい」とはニュアンスが大きく違います。
楽しいは手っ取り早い。
愉しいは難易度が高い。
愉しいには楽しくないこともあり、それを含めてディープに、夢中に愉しめるものと定義しています。
愉しいは「長期快楽主義」
楽しいは「短期快楽主義」
そんな違いです。

以前に、スタッフに「仕事はどう?」と聞いたら、「楽じゃないけど愉しい」と答えました。
仕事の主の典型的な感想です。

では、どうすれば仕事の主が増えるのかといえば、取りも直さず「仲間の姿を見ること」です。
「仕事は愉しむものだ!」と命令されたら、余計に愉しめなくなる。

仲間の姿とは、その本人が愉しんでいる姿だけではなく、その人の行動に周りが感謝したり、活躍に驚いたり…他者との関係性も見ることだと思います。

だから仕事はチームで行うことが大切だと考えます。
チームとしての課題・目標を持つことです。
チームワーク(共創)は、1人では達成できないミッションに直面した時に起こるからです。

そんな課題に挑戦するから、メンバー間で感謝や称賛が生まれ、全体に伝染する。

そしてリーダーは、やっていない社員ではなくやっている社員に目を向け、一緒に愉しむことだと思います。
同時に、やっていない部下に対して「あいつを見習え」という態度を取らず、チーム全体に感謝の気持ちを伝えることだと。
なぜなら、その人の活躍の背景には目立たないがサポーターがいるはずだからです。

さらに「全員が変わる」ことを期待しないことだと思います。
伝染らない人は必ず現れますし、集団維持のために必要な存在だと言われています。
理由は解明されていませんが。

1、全員で力を合わせないと達成できない課題を持つ。
2、リーダーはやっている部下に目を向け感謝し、全員にも感謝の気持ちを伝える。
3、全員が、と期待しない。

この3点セットで組織はとても元気に活動するようになると考えています。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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