親からの愛は、次の誰かへ送って輝く──ウガンダの少年と僕の小さな約束

僕の2人の子どもは既に社会人で、娘はこの春に結婚をしました。
ひと通りの「親のイベント」が終了した今、自分の内面にこれまでになかった変化が芽生えたのを感じています。

僕が親として過ごした27年間は、子育てに懸命になった期間であり、同時に、僕の両親から多くを受け取っていたことに気付く期間でもありました。

子どもが生まれた時に感じた生命の偉大さ。
初めて「ママ、パパ」と喋った時の声。
クリスマスの夜、気づかれないようにプレゼントを枕元に置いたこと。翌朝「サンタさん来たよ!」と飛び起きる姿を見るのが嬉しかった。
入園式の日、木漏れ日の下を手をつないで歩いた時、嬉しいはずなのに何だか寂しい気持ちになったこと。
運動会で懸命に走る姿に勇気づけられたこと。
高体連の試合の直前、指を怪我し、検査をしたら骨折していることが分かった時に、一緒に泣いたこと。
初めて居酒屋で乾杯をしたビールの美味しさ。
結婚の報告をされた時に、複雑な気持ちになったこと。

親としてのイベントがひと通り終了した時に、きっと両親も同じような幸福を感じてきたんだと思ったのです。
1つだけ悔しいことは、僕は若い頃、酒を飲まなかったので、父とサシで杯を交わすことがなかったことです。
一緒に飲みたかっただろうな…先日、息子とサシで飲んだ時に、しみじみと思ったのです。

僕の内面に起きた変化は、両親の気持ちが分かったことだけではありません。
親から受けた恩は、親に返し切ることはできません。両親も「返せ」と言ったことは一度もない。
返し切れないから、この恩を親以外の「誰か」に送らなければならないという衝動が湧き上がったのです。

贈与を受けていた。…「被贈与感」
それはある種の負い目のような感覚で、これを誰かに送らなければ済まないと感じたのです。

色んな人に、色んな方法で、色んなものやコトを送ろうと考えているのですが、その1つとして、貧困地帯の子どもを支援するプログラムに参画しました。
月にワインを2本控えれば捻出できる金額で、誰かの夢を応援することができます。
このプログラムの特徴は、僕と子どもが1対1でつながり、18歳になるまで支援をすることです。
マッチングは運営側がやってくれ、僕はウガンダに住む「Elvis Atim君」という7才の男の子とつながりました。

Elvis君からは、定期的に手紙が届きます。

手紙に添えられた写真を見ると、たくましく成長している様子が分かります。
将来の夢に「Driver」と書いてありますね。

Elvis君は、まさか、僕が親から受けた恩をElvis君に送っているなんてことは知る由もありません。
知らなくて良いのです。
さらに、僕に感謝しなくても良い。

クリスマスプレゼントを抱えて「サンタさん来たよ」と喜ぶ我が子の笑顔を見るだけで幸せを感じたように、Elvis君がイキイキと生きてくれれば十分なのです。

これは、無償の愛ではありません。
僕が親から受けたものを、親に返し切れないから他者に送っているだけです。

このプログラムの運営団体のコピーがそれを物語っています。

「救われた人は、救う人になる」

きっと、Elvis君は立派なドライバーになり、多くの人のお役に立つんだろうな…そう想像するだけで温かい気持ちになるのです。

僕は、親の体験を通じ、自分が受けた恩を知ったのですが、まだまだ気づいていない恩がたくさんあるはずです。
それには親以外から受けたものもあるでしょうし、世代を超えて紡がれてきたものもあると思います。

当たり前に受けとっているものに気付くことができた時に、僕は、もっと与えられる人になり、その行為自体から幸福を得ることができるようになるのだと思います。

今日の記事は、直接ビジネスとは関係がありませんが、人と社会の仕組みとして、とても大切な原理だと思い綴りました。

僕が参加している支援プログラムはこちらです。
「プランインターナショナル」

HPを開くだけで幸せな気持ちになれますよ!

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