指示ゼロ経営で志望校合格!ある父親の実践から学ぶセルフマネジメントの重要性

人材育成の究極形は「自らの活動を自らがマネジメントすること」だと思う。
「自ら決め、考え、判断し、行動し、チェックし改良する」…この一連を自らの意思で行うことだと。
誰かにお膳立て、指示命令されるのではなく、自分でハンドルを握り走ることです。
これが出来たら一人前ですよね。

一人前はどうすれば育つのか?
それは、取りも直さず、この一連を実際にやること、相手を一人前として扱うことだと思います。

今日の記事は、自分のお子さんに「一人前の作法」をやってもらい、第一志望の高専高校に合格させた、ある父親の実践を事例に学びたいと思います。
そう、昨日の記事でご紹介した、「ズラの男」飯塚洋平氏です。

受験を活用したセルフマネジメントを習得するプログラム

飯塚さんには中学生の息子さんがいます。
3年生になった時に受験を意識しますが、正直に言うと志望校には程遠い成績だったそうです。こんな状態で普通、親なら「塾に行きなさい」とか指示を出してしまうと思います。
でも、飯塚さんはそれをしませんでした。
その理由は…一人前に育って欲しいからです。
受験は大切な通過点ですが、もっと大切なことは、自分の生き方を自らがマネジメントすることです。

そこで取った対策が素晴らしいのです。
まずは、家族ぐるみで付き合いのある都立高校に通う男子、Y君に声をかけました。
「家庭教師のバイトをしない?」…ではない。

「セルフマネジメントのトレーニングをしない?」

考え方はこう。
息子さんとY君に受験を通じ、セルフマネジメントの力を養ってもらうこと。
これが大目的なのです。

1、期日(受験日)
2、コスト(時間)
3、クオリティ(合格)

この3つを「自分たちで」決め、実行し、修正し、成し遂げる体験を通じ、行きていく上で大切な事を身に付けて欲しいという意図です。
結果的に学力も上がる。

このサイクルを「自分たちで」回す理由は、今、これからの時代…正解のない時代では1人の力では限界があります。
共創で豊かな知恵を出していく、学び合う、助け合うことで実行力が上がるからです。

そのために飯塚さんが提案したのは「情報管理」です。
自分たちで決めて、やってことの変化と成果を、自分たちで把握しないとセルフマネジメントは出来ないからです。

これが飯塚式、セルフマネジメントの真髄である

2人が望む、目標のその先の目的を共有する

繰り返しになりますが、目的は2人のセルフマネジメント能力を身に付けることです。
受験合格は通過点です。
これを忘れちゃいけません。
これが確認されていないと、おそらくY君は自分事と捉えることが難しいと思います。

これは企業で言えば、収益は通過点であり、真の目的は自社のあり方、自分たちの生き方、働き方を実現すること…理念的なものに当たります。

挑戦する目標のその先に、真の目的…意義があるという構図です。

現状の客観的な状態把握

まずは現状(スタート地点)を数値で確認します。
通知表の評価とテストの点数です。

ミーティングはZOOM(テレビ電話)で3人で行いますが、飯塚さんは基本、何もしゃべりません。
数値が今の状態を雄弁に語るので、評価の必要はないからです。

自分たちで目標を決める

次に目標を定めます。
目標は息子さんとY君、2人で話し合い決めます。

最終目標は志望校合格ですが、具体的な成績目標…数学は通知表5、テストの点数90点、といった具合に、各教科の目標を数値にします。

このプログラムの肝は共創…アクティブラーニングにあります。
共創は、1人では解決できない高度な全体目標を設定します。
メンバー全員が「我々の目標」という主体的な言葉を使うようになれば成功です。

自分たちで計画を立て、変化をチェックする

次に計画を立てます。
どの教科にどのくらいの勉強時間を割くのか?を決めました。
もちろん飯塚さんは口を出しません。
そして、勉強したらパソコンに入力します。「◯月◯日、英語を◯時間」という風に。

すると、途中で5教科以外の科目、技術や音楽に割いてる時間が少なすぎることが分かりました。
しかし、自分たちの行動は数値で一目瞭然です。
すぐに改善のミーティングが行われます。

自分たちで計画し、行動してみて、その変化を自分たちで数値確認し、次の計画に活かしていきます。

職場で部下がこんな風に仕事をしてくれたら嬉しいですよね。

定点観測は中間試験の結果で行う事ができます。
結果を見て、目標や計画の修正を行いますが、子どもたちの話し合いの結果、飯塚さんにこんなお願いが来ました。

「塾に行かせてください」

これ、すごく大きな出来事だと思いました。
親に言われたのではなく、自分たちの分析により塾に行く必要に気付いたのです。
入塾してからの学習効果は格段に上がるはずです。

職場で、上司の命令で行かされた研修はあまり効果はありません。自分の課題を自分で知り、自らが決めることが大切です。

このプログラムにより、息子さんは見事に志望校の高専高校に合格しました。
同時に、興味深い現象が起きました。

なんと、Y君の成績も上がったのです。

これが『学び合い』の効果です。
教えた側が最も学ぶのです。
※『学び合い』は上越教育大学の西川純教授が研究、提唱されているアクティブラーニングの思想、手法です。

息子さんは合格を手にした。
Y君の成績も上がった。
そして何よりも、目的である「セルフマネジメント」を体験により身に付けたのです。

2人の子どもたちも凄いが、この環境を創り、子どもたちの力を信頼して任せた飯塚洋平さんは本当に凄いと思いました。

昨日の記事でご紹介したように、子どもを子ども扱いしない、1人の人間として尊重する「ええヤツ」のなせる技だと思いました。

そのまんまビジネスに応用できる実践です。

参考にしていただけたら幸いです!

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!

 


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米澤 晋也

米澤 晋也

1971年長野県生まれ。株式会社Tao and Knowledge代表 株式会社たくらみ屋代表 一般社団法人夢新聞協会理事長。
指示・命令をしなくても自分たちで課題を発見し行動できる組織「指示ゼロ経営」を提唱する。
1人1人が自由に行動し、創造性を発揮しながらも調和する、Jazzのジャムセッションのような組織です。
特に2代目、3代目経営者が自分の組織を創るための実務を得意としています。

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