「思い通りに動かない部下」に悩んだ時に見直したい2つの視点
リーダーであれば、部下が思い通りに動かなことに悩むことがあると思います。
部下のことに限らず、人の悩みというものは、自分でコントロールできないことに関わることで生まれるものです。
コントロールできない代表といえば「過去と他人」です。特に人間関係の悩みは脳のメモリーを食うので、本来やるべき仕事ができなくなってしまいます。
どうすればこの苦悩を手放すことができるのでしょうか。
解決のヒントは、まさに「思い通りに行かない」という言葉にあります。
この言葉は、「思い」と「行かない」2つの要素で成り立っています。後者は、他者がからむので何ともなりませんが、前者の「思い」は自分でなんとかできます。
つまり…「思い」を変えることで苦悩は軽減されるかもしれないということです。
「思い」とは言い換えれば「期待」です。そもそも悩むのは、自分が期待したように相手が動かないからではないでしょうか。
こういうと「期待値を下げるのか?」と言う人がいますが、そうではありません。
「譲れないものと譲れるものを明確にする」ということです。
経営者にとって、譲れないものの代表と言えば「理念」「成果」「期日」といったものです。自社の理念に沿ったやり方で、期日までにしかるべき成果を出すことは譲れないし譲ってはいけません。
譲れないものと譲れるもののコントラストをつけることで、譲れるものは譲れるようになるのです。
例えば「やり方」「スケジュール管理」「チーム編成」といった手法に関しては手放せるようになり、手放した分だけリーダーの苦悩は軽減されることになります。
部下が失敗をしても、目的に向かっていれば「それも良い体験」と割り切ることもできるでしょう。
細かなことに口出しをすることを「マイクロマネジメント」と言いますが、マイクロマネージャーがいつもイライラしているのは譲れないものが多いからです。
リーダーが手放すことで、部下は自分で決め行動することができるようになります。
そうなると、仕事を自分事と捉え主体性を発揮します。
すると、結果的に「思い通りに事が進んでいる」と感じるようになります。
自分の力で何とかしようとすると事態は悪化する。手放すと解決する。リーダー業とは、本当に奥が深いと思います。
ちなみに、主体性に関しては、リーダーが示すビジョンに社員が共感し、実現を望んでいるという状態をつくることも大切です。
指示ゼロ経営では、これを「望みの統合」と呼びますが、望みが統合されていれば、当然、主体的に動いてくれます。
そこにはアメとムチの発想など皆無です。
望みの統合の方法に関しては、こちらの記事が参考になるのでご一読ください。
「仕事と人生がつながった瞬間にモチベーションは劇的に変わる」
リーダーの苦悩は、手放すべき「期待」と、共有すべき「望み」を見極めることで軽減されます。思い通りに動かそうとせず、思いを整え、望みを重ねることが、これからの時代のマネジメントの本質だと考えています。
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