ルールを守らない部下には「ルールは守らなくてもいい」と言うのが正解
ルールを守らなかったり、決めたことをいつの間にかやらなくなっている「困った部下」に頭を抱えるリーダーは多いと思います。
頭ごなしに「決まり事なんだからやれよ」と押さえつけたくなりますが、あまり得策ではありません。
リーダーの目が届かないところで誤魔化すことなんて簡単ですし、やっている演技が上手になるだけです。だからといって監視を徹底すれば、大きなコストがかかりますし、他の社員への影響も良くありません。
万引き防止のために「監視カメラ作動中」という紙が貼ってあるお店がありますが、あまり気持ちが良いものではありませんよね。
ルールを厳しくすると、やがて「ルールに書いていないことなら何をやってもOK」という変な解釈をする人が増える危険性もあります。
「子どもじゃないんだから、しっかりしろよ」と言いたくなりますが、ルールを守らせるためにはどうすればよいのでしょうか。
その秘訣は、まさに今の言葉「子どもじゃないんだから」にあると思います。つまり相手を「大人扱い」するということ。
そもそもルールは、例えば「ミスを防止するために目視確認をする」といったように、手段であって目的ではありません。
目的を達成するために、リーダーは知恵を絞ってルールを考えるわけですが、それをルールを守らない部下に自分でやってもらうのです。
この方法の効果を高めるためには、ルールは、まず、チームメンバーみんなで決めてもらうことが重要です。
ルールを守らず問題が起きれば、仲間に迷惑をかけることになります。すると、チームの一員であるという意識と責任感が芽生え、自然とルールを守るようになります。
その上でもルールを守らない部下がいたら、「ルールは守らなくてよい」と伝えます。
すると、豆鉄砲を喰らった鳩のような目をします。これまで押してばかりいたリーダーが、いきなり引けば、当然、虚を突かれますよね。
続けて、「ルールを守らないことで不具合がなければ問題ない。不具合があれば、ルールを守るか、あるいは別のルールを考え仲間に提案してくれ」と伝えます。
あなたの意思と自由を尊重するが、チームには貢献しなければならない。つまり自由と好き勝手の分別をつけることを求めるのです。
これが「大人扱いをする」ということです。
この対応は、ルールを守らない部下が出た初期段階で行うことが必須です。
守らない部下が一定割合を超えると、チームは秩序を失いリカバリーができなくなるからです。
ちゃんとルールを守っている部下が「守っている自分が馬鹿らしい」と思う前に対応が必要です。
何よりも大切なことは、この手法を、駆け引きのテクニックではなく、信頼に基づく民主的な手法として活用することです。
「大人扱いをする」とは、そういうことだと思います。
.
※「記事が面白かった」という方は、是非「読者登録」を!読者優先セミナーや無料相談など、登録者限定の秘匿情報が届きます。
▷セミナー、イベント、社内研修のお知らせ
■人手不足の根本原因を解決!採用術セミナー 2025.10.22 wed.
中小企業は待遇以外の魅力で勝負すべし。不人気業種の新聞店で開発された強力なスキルです。
■社内研修のご依頼はこちら
みんなで学び一気に指示ゼロ経営の文化を創る。
現在「社内研修」を2社、「研修から伴走までの完全パッケージ」は1社受け付けております
■講演会を開催したい方
所要時間90分。経営計画発表会や新年決起大会の後に!
・自発的に働く意義と愉しさが体感できる。
・事例9連発!「自分たちにもできる」と行動意欲が高まる。