自発的な人材は育てようとしない。育つ環境をつくる。

なぜゲームは自発的にやるのに仕事はやらないのか?

おはようございます。
僕は昨年までPTAの役員をやっていました。
今って、中学生にもなると皆んな携帯端末を持っていて、それによる問題も多く発生しています。筆頭はSNSです。次にゲーム。
保護者の方は、「そのエネルギーを勉強や部活に発揮して欲しい」と嘆きますが、これって自発性の研究視点から、僕は面白い現象だと思っています。

何で、勉強は自発的にやらないのにゲームはやるのか?
素朴な疑問ですが、理由は単純で「面白いから」に他なりません。

そう、面白いと誰に言われなくても自発的にやるのが人間です。

という事は、企業においては、仕事を面白いものにしてしまえば良いということになります。
人材育成に熱心な社長って、社員を何とか成長させようとあれこれ手を尽くすのですが、こと自発性に関しては、全く違う手を打った方が効果が出ます。

「そんなに甘いもんじゃない」
そういう人がいますが、そういう人の方が甘いと僕は思います。
ケツを叩いて活動量を増やせば成果が出た時代から脱却できない、創造性という複雑な領域に入れないのだな、そう思います。

さて、僕が子どもの頃のゲームには終わりがありませんでした。インベーダーゲームのように延々と続くものが多かったですよね?これってゲーム自体が面白いから夢中になれたけど、どうでなかったら嫌になります。
最近のものは物語性があり、「姫を救出する」といった類の目的、ミッションがあります。
そしてそれを達成する戦略を立てることが醍醐味です。
戦略には自由度が合った方が面白い。
やり方が1つしか無く選択の自由がないと面白くないですよね。

自発性が発揮される最大の要件は仕事の面白さ

仕事に関しては、行為自体が面白いクリエイター系の仕事なら物語、ミッションが無くても没頭できますが、そうでなかったら嫌になり自発性どころではありません。

だから仕事には、単なる数値を上げるというインベーダーゲームのような目的ではなく、もっと意義のあるミッションが必要になります。
これが自発性発揮のための最大の要件です。

僕の指示ゼロ経営のセミナーは半分はマーケティングのコンテンツです。
人材育成のセミナーだと思って参加された方は、ちょっと拍子抜けをしますが、自発性に関しては「人」を何とかするくらいなら、仕事を面白くして、言われなくてもやるようなものにしてしまうのが正解だと考えています。

そう、最近の完成度の高いゲームのように、ミッションを掲げて、その達成のためのシナリオを描くことです。
それが達成された場面がリアルにイメージでき、「私ってイケてるじゃん」と思えるような意義のあるものです。
そして、その達成の手段を自分が参画して決められることが重要です。

だから僕のセミナーではマーケティングの話が半分を占めるのです。
物語が一目で見れるように1枚のボードを掲げて、アイデア出しを行っています。

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これからの時代には創造性が求められます。
それは楽しんでいる状態でないと発揮されません、普通の人は。
だから、社長には仕事を楽しくデザインする力と、そこに社員を参画される度量が求められます。

多くの場合、自発性が足りないのは「人」に原因があるのではなく、仕事の面白さが足りないのです。

それでは今日も仕事を真剣に楽しみましょう。

また明日!