強い個人が集まった集団よりも、助け合える集団の方が優れている

助けを求める事は弱いこと、いけない事だと思っている人は結構多いと思います。
責任感の強い人に多いよね。
特に経営者はそうだと思う。
自立心が強いから社員にも自分の力でやる事を求める傾向が強いと思います。
確かに、一見すると自立した個の集団は強いように思えますが、実はそうではありません。

助けを求めやすい雰囲気があり、周りが援助する集団の方が強いのです。

助けを求めることは弱いことではなく、むしろ強いこと…今日はそんな事を考えたいと思います。

困っている人を援助すると全体のアウトプットが増える

早めに「助けて欲しい」と言い、そこに援助に入るチームは成果を上げます。
その理由は、仕事は1人1人で完結せずに「全体のつながり」で成り立っているからです。
例えば…僕の会社で説明しますね。
凄腕営業マンがいたとして、1日に100件の新聞購読契約をとってきたとします。
次の工程は事務員さんが、それをパソコンに入力して配達員への連絡表をつくります。
配達員はそれを確認して間違えないように、そして件数が増えても配達時間が遅くならないように配ります。

このようなつながりで全体ができているわけですから、営業マンが事務員の能力を超えて契約をとってきてもお客様に届けることはできません。

「一番弱い部分が、その会社のアウトプットを決める」
これが、たくらみ屋の相棒、森本繁生さんが得意とする「TOC」という理論です。
森本さんのブログはコチラ!
https://shigeomorimoto.jp/youmaynotuseit/

さて、「助けを求めず自分の力で…」という文化が強い会社では、事務員のところで仕事が詰まってしまい、お客様に届けることができません。
これでは全員が損をします。

逆に、援助を求めやすく、周りも快く協力す風土がある会社では、サッと援助に入り仕事の詰まりが解消されるため「全体の」アウトプットが増えますよね。
みんなが得をするわけです。

助ければ全てが上手くいくのに、それをしない原因は「忙しくて他を助けられない」というよりも、「助ける文化」がないことが圧倒的に多いと思います。

「助けて欲しいと言うことは良いこと」…そんな共通認識を創ることだと考えます。

マメに小さく創っていくと全体のアウトプットとスピードUPになる

僕は、この事に関して、驚くような場面に遭遇したことがあります。
とある小学校の特別支援学級から依頼された夢新聞ワークショップでの出来事です。
夢新聞ワークショップでは「助け合い」を重視します。
その理由は、1人1人の夢を実現させる一番いい方法は「みんなで叶えること」だからです。
人には、自分の力だけではできないことが多いですよね?
人には得意も不得意もあるから、それらを互いに補え合う集団はみんなで叶えることができます。
逆に「自分はできたから知らない」という人がいる集団は、誰のの夢が叶わなくなってしまいます。
そうした理由から、制限時間までに「クラス全員が」完成させるというミッションを与えているのです。

さて、その特別支援学級はこれまでの通常学級と大きく違いました。
通常、ミッションの達成率は3〜4割ほどです。
達成する場合でも、制限時間ギリギリ1分前ということが多いのです。
ところがそのクラスでは、15分前に達成。
しかも作品のレベルもすごく高かったのです。

その要因は、助け合いが最初から行われていたからです。
通常、ミッションを与えられると、まずは自分の夢新聞を完成させることに集中します。
僕だったらそうしますもん。
で、自分が完了したら困っている人を助けに行きます。
普通、そうだよね?
でも、そのやり方だと助けに行った時は時間的に手遅れということが多いのです。

でも、そのクラスは「最初から」助け合いが発生していました。
その理由を担任の先生に聞くと「自分1人でできないことがある事を、互いに知っているから」と言いました。
つまり、マメにマメに助け合い、詰まりを解消していたんです。

マメに小さく創っていくと全体のアウトプットとスピードUPになるのだと痛感しました。

これも「助けて欲しい」が言いやすい風土のなせる技です。

助けを求める事は弱いこと、いけない事ではなく、全体では強いこと、良いことです。
社長には1人1人ではなく、全体を観る視点が求められるのだと考えます。

それでは今日も素敵な1日をお過ごし下さい!

 

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