「飲み込みが悪い人材」が将来、会社を救う

先日、友人が代表を務めるコンサル会社が主催する新入社員研修を見学しました。
受講者のほとんどが、大学を卒業したばかりの若者で、活気あふれる素晴らしい場に身を置き、エネルギーが充電されました。

よく、社会の垢をまとったオジサン、オバサンが、上から目線で「新人は初々しいねぁ」なんて言いますが、そんなことを言っていたら、老害と言われてしまいますよね。

受講者を見て、改めて自戒しました。
例えば…
「発言者の方に身体を向け聞く」「頷く」「分かるまで質問をする」「時に、仲間に対し厳しいフィードバックを与える」「自分も素直にフィードバックを受け入れる」

これが垢のついた大人になると…
「腕を組んで目をつむって人の話を聞く」「反応がない」「“要するに、そういうことね”と分かったつもりになる」「なあなあにする」「フィードバックされると不機嫌になる」

「こなれる」と図々しくなることは違いますので、注意が必要だと自戒したのでした。

さて、前置きが長くなりましたが、今日の記事は「将来、リーダー層になる人財の育て方」というテーマでお届けします。
結論を先出しすると、上達に時間がかかる人は、将来、リーダー層になる可能性を秘めているという話です。

人が物事に熟達する際、次の4つの段階を踏みます。

1、知らなくてできない。
2、知っているができない。
3、知っていてできる
4、知っていることを忘れる(身につく)

たまに「知らないのにできる」という天才もいますが、それは例外中の例外です。

私たちは、1から4のプロセスを早く進む人を「飲み込みがいい」と評価しますよね。
逆に、2の段階で止まる人を「物分かりが悪い」と見下げることがあります。

しかし、2の段階で苦労した人の方が、後にリーダー層で活躍する可能性を秘めているのです。
その理由は、2の段階で「知恵の結晶化」が起きるからです。
知恵の結晶化とは、物事を法則化したり、概念として整理するということです。

例えば、営業の世界で「主語を顧客にすると売れる」という法則があります。
「この風邪薬にはビタミンCが入っています」と伝えるよりも「眠くなりづらい風邪薬なので、今日1日、仕事を乗り切れます」と伝えた方が訴求しますよね。

僕がこうして「主語の法則」を文字で伝えられるのは結晶化の賜物です。
結晶化は考える量に比例することが分かっています。
悩んだ人の方が考える量が増えますので、2の段階で止まる人には可能性があると考えるのです。
リーダー層に求められるのは、自分ができることではなく、「他者をできるようにする力」です。
「なぜできないのか」を問い続けた経験は、やがて有効な知恵へと結晶化され、他者を教える力となります。

新人の育成が本格化する時期だと思いますが、飲み込みが悪い部下を、是非、結晶化の視点で温かく見守ってあげてください。
 
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