オフィスに「無目的な場」をつくる効果

昨年末に視察をした企業のオフィスレイアウトがとても素晴らしく、思わず唸ってしまいました。
壁のない開かれた空間が広がっていて、人の動きがよく見えるんですね。そして、自由にサッと集まってミーティングができるスペースが大中小、たくさんありました。視察中も、会議というよりは雑談というノリで集会が開かれていました。

オフィスの空間設計はチームワークや創造性に大きな影響を与えます。

失敗事例として僕が経営してきた新聞店の事例を紹介しますね。
当社は、およそ20年ほど前に社屋の建て替えをしました。これまでのオフィスはとても狭く、営業社員も新聞配達社員も事務社員も、みんなが同じ空間で仕事をしていました。

新社屋の敷地面積は、これまでの3倍ほど。
ゆとりあるレイアウトが可能になり、パーテーションで部門のスペースを区切り、自分たちの仕事に集中できるようにしました。
すると、「こちら側」と「あちら側」の世界ができ、部門間の連携がギクシャクしてしまったのです。

オフィスには、誰の場所でもない共有スペースが必要でということを学びました。
このことは、建築の世界ではよく知られていて、そうしたスペースを「空白」と呼びます。

そして、新しいムーブメントは「空白」から自然発生することが分かっています。
例えば、コロナ禍のニューヨークでは、一時期に空きオフィスが増え、家賃の下落が起こりました。そこに目をつけたのが若いアーティストや写真家やデザイナーで、彼らは、みんなで家賃を負担し合い共有オフィスを作りました。
すると、創発が活性化し、素晴らしい作品が数多く生み出されたと言います。

日本でも、商店街の空き店舗に、都会から来た若者が入り商売を始めるケースが増えています。
僕が住む町では、ここ5年ほどで30店舗以上がオープンしていますが、そこで起きていることはニューヨークと同じです。

他にも、昔から、喫煙所で重要な情報交換と意思決定が行われると言いますが、その理由は、立場を超えた同好会的な場が醸し出す「空白」の力にあると考えています。

スティーブ・ジョブズも「空白」の力を認めています。
ジョブズの評伝の中に、次のような言葉が残されています。

創造性は何気ない会話から、行き当たりばったりの議論から生まれる。たまたま出会った人に何をしているのかを尋ね、うわ、それはすごい、と思えば、いろいろなアイデアが生まれてくる。

オフィスの中に「たまたま出会える場所」があると、創発が活性化する可能性があります。
そんな場とはどんなものでしょうか。
ChatGPTに聞くと、次のように教えてくれました。
□目的がない。
□立場を超えることができる。
□みんなから見える。

是非、あなたのオフィにも「空白」を作ってみてはいかがでしょうか。
素晴らしい場所ができたら、是非、僕を招待してください。

※「記事が面白かった」という方は、是非「読者登録」を!読者優先セミナーや無料相談など、登録者限定の秘匿情報が届きます。


❚指示ゼロ経営を学びたい方へ

25年間に渡る実践と研究知見を様々な形で公開しています。 これまで、企業や教育機関などで1万人以上が学び実践しています。

どの学び方から始めますか?