対立を組織成長のエネルギーに変える4つのテクニック

僕は、社内で意見が対立する場面をたくさん見てきましたし、自分でも経験してきました。
対立したとしても、自分の意見が言えないよりはマシだと考えていますが、決着の仕方に問題があると感じています。
十分な対話がなされないままに、なかば諦めのようにリーダーの意見でまとまってしまうことが多いのです。
これを繰り返すと、社員は、発言をしなくなるどころか、自分で考えることすら放棄してしまいます。

そんな悲劇を防ぐためには、リーダーには対話の技術が欠かせないと考えています。
それは相手を論破するスキルではありません。

その真髄は

「構造を変える」というもの。

対立構造を「同じものを目指す構造」に変えるのです。
実は「変える」という言い方は適切ではありません。みんな、会社を良くしようと思って意見を述べているわけですから、すでにそうなっているのです。
会社を良くしようと思っているが、手段で食い違いが出ているということです。

構造を変えるためには、まずは「線」の引き方を変えることです。
イメージしやすくするために絵を描きますね。

相手との関係を対立と捉えている時は、無意識のうちに自分と相手との間に分断の線を引いています。それを右側の構図に置き換えるのです。
馬鹿馬鹿しいほど簡単ですが、マインドセットを変える効果が高いので試してみてください。

次に、リーダーは「同じものを目指している」という事実を声に出して伝えます。
そして、それを図解にします。

図解にすると、同志であるという印象が強化されると思います。

次に、互いの意見に「その先に何が実現するか?」という問いをぶつけ、目的を明らかにします。
例えば、20年以上前の話ですが、当社では「隔週の週休二日」か「完全週休二日」で対立したことがありました。前者が僕の意見、後者が社員の意見です。

この課題で、「その先に何が実現するか?」を問うたところ、次のような意見が出ました。
隔週の週休二日→社員も休めるし業務も安定する。
完全週休二日→社員の心身が健康になる。求人が有利になる。

どちらも会社を良くしようと思ってのアイデアだということが分かります。

次にデメリットも考えます。
隔週の週休二日→社員の心身が十分に休まらない。求人に不利。
完全週休二日→業務が不安定になる。業績が落ちるかも。

さて、ここで注意が必要です。
つい、「メリットとデメリットを勘案して、どちらを選ぶか?」で決めたくなりますが、それでは対立構造から抜け出ているとは言えません。

「会社を良くする」という思考を、より具体的かつ挑戦的なものに昇華するのです。例えば、「週休二日にしても、売上を落とさずに業務が安定する方法を実現する」という思考を立ち上げるのです。
「条件付け」といって、設定した目標を実現するように働く、脳の性質を利用した方法です。

この目標であれば、対立構造が解消され、みんながコミットします。アイデア出しから実行までを、みんなの協働で行うことができるので実現可能性が高まりますし、リーダーは1人で抱え込む必要はありません。

まとめまます。

▢「線」を、全員を囲む円に書き直す。
▢「みんな会社を良くしようと思っている」という事実を確認する。
▢同志であることを図解化する。
▢「会社を良くする」という目標を、より具体的かつ挑戦的なものに昇華する。

対立は悪いことではなく組織成長の源泉です。
対立が起きているのであれば「構造の転換」で成長へと持って行くことができます。

問題なのは、自由に発言できる風土がなく対立が起きないことです。
そうなっている場合の対策は別の機会に記事にしたいと思います。

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