「助けて」が言えるあなたは誰かの居場所をつくる素晴らしい存在

チームワークは、次の2つの行動様式で活性化します。

1、仕事が溜まったり、解決策が見つからず困っていたら助けを求めること。
2、困っている仲間がいたら支援の手を差し伸べること。

これに加え、仕事の滞りが見える仕組みがあるとなおよしということです。

しかし、日本では「人に迷惑をかけてはいけない」「簡単に助けを求めず、自分の力でなんとかしなさい」と習いますので、困った時に自分の殻に閉じこもってしまいがちではないでしょうか。
先日、ラジオで「感謝する時に、なぜ『すみません』と言うのか?」という話題で盛り上げっていました。リスナーの意見として「助けてもらう=迷惑をかけた」と思うからではないか?」と紹介されており納得しました。

特に、社長にはその傾向が強いと思います。
率先垂範しなければいけないという思いが強く、つい1人で抱え込んでしまいます。
「社長なんだから」というプライドも邪魔をしますし、助けを求めることは弱いことだと思っている人もいます。

僕もそうだったのですが、その考え方が変わったのは、師匠のひとことです。

「社員はな、自分がやりたくない事をやってもらうために雇うんだぞ」

聞いた瞬間、「なんて酷い」と思ったのですが、真意は「自分が苦手なことを頼る」ということです。

聞いた時は、頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けました。
僕は細かな計算など、事務的な仕事が苦手です。
段取りも苦手。
だから、そういう仕事が嫌いでした。そして、「自分が嫌いなのだから他の人も嫌いだろう」と決めつけていたのです。

しかし、そうではなく、そういう仕事が得意で好きな人がいると知ったのです。
ある女性スタッフから、「そういう仕事はお任せ下さい」と言われた時、その目が輝いているのに気付いたのです。そして、お願いすると水を得た魚のように活躍しました。

僕が頼ることで、その人が輝く機会がつくられる。そして、僕は心からそのスタッフに感謝できることに気づいたのです。
同時に、助けを求めないのは、ビジョンや目標の達成を妨げる「迷惑行為」だということです。

助け合いは、単なる美談ではなく、もっと大きな意味で価値あることだと思います。

そもそも組織は、1人ではできないことを遂行するために結成します。
1人ではできないとは、物理的な理由(仕事の量が多くて1人ではできない)もありますが、能力的な理由もあります。

人の能力には凸凹があります。
得意もあれば苦手もある、だから1人ではできない。
パズルのピースのようなものだと思います。

目指す未来の絵…ビジョンに向かい、1つ1つのピースを組み合わせるような作業です。
そして、組み合わさる時に、1人1人が誰かの役に立つ充実感を得る、居場所ができるのです。

そんな関係ができたら、とても幸せだし、付加価値の高い経営になるのではないでしょうか。

だから「助けて」が言える人は素晴らしい存在だと思うのです。
そして、困っている人のために自分の能力を使える人も。
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