カリスマに依存しないリーダーシップの創り方

組織には、メンバーの意識を集結させる「求心力」が必要です。求心力の源泉は何種類もありますが、最もポピュラーなものは、人間的な魅力…カリスマ性です。

特に日本人は、権力に依存する傾向が強く、カリスマを求める傾向が強いと言われています。
ここで悩むのが2代目、3代目の後継社長です。周りから創業者の伝説を聞かされるたびに、「自分はああはなれない」と悩み、自己否定してしまう人は多いと思います。

しかし、創業者の個性は、創業期でこそ発揮されるもので、後継者が目指すものではないと考えています。自分が担うフェーズでのリーダーシップを考えれば良いと思います。

そのために、求心力の種類を知る必要があります。
求心力には、カリスマ性以外に、「家柄」と「官僚システム」があります。
「家柄」が求心力になるというのは、日本人なら馴染があると思います。これは、「紋所さえあれば場が収まる」というあり方ですから、使い方を間違えると大変なことになります。というか、普通の人には無縁の世界ですね。

官僚システムとは、リーダーシップに依存せずに、誰がやっても一定のクオリティが担保される仕組みです。「袈裟さえ着ていれば坊主の人格は関係ない」といったところでしょうか。
日本企業の9割がこのスタイルだと言われていますが、この事実は、カリスマ性のあるリーダーが少ないことを意味します。
カリスマ性のないリーダーの選択肢は「家柄」か「官僚システム」になるわけですが、家柄に頼れる人はごく少数ですからね。

しかし、言うまでもなく、今の時代に官僚型は合いません。
では、どうすればよいのでしょうか?

創業者から上手にバトンを受け取った人からヒントを得ることができると思います。
「家柄」でも「官僚システム」でもない、新しいスタイルです。
僕の新刊で紹介した、名和株式会社の名和史紘社長の事例を紹介します。
正確に言うと、名和社長は、上手にバトンを受け取ったのではなく、「バトンを受け取ってから組織を作り上げた人」です。

同社のホームページの「社長メッセージ」にすべてが集約されています。

「いい会社を創りましょう 自分のために、みんなの力で」

このメッセージと行動指針が示されているだけで、いい会社の定義はありません。なので、それを皆んなで考えるところから始める必要があります。
「自分のために」の文言には、「あなたは、仕事を通じどんな人生を送りたいのか?」という問いが含まれています。

典型的なカリスマは、自分の価値観を全面に出し人を惹き付けますが、名和社長は、みんなで考えることで組織に求心力を発生させようとしたのです。

この方法は非常に時間がかかりますが、一度求心力が醸成されると、ものすごく強い組織になります。

カリスマ性に依存しないリーダーシップは、リーダーと求心力を分離させることで実現します。
求心力は、正解がない命題をつくり、メンバーと対話を続けることで立ち現れてくるので、非常に根気が必要になります。

さて、あなたはどんな求心力を目指しますか?


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