「いつものアイデアに毛が生えた発想」しかできない組織を変える3つのレシピ

私たちは、いつも同じようなタイプの人間と、同じような毎日を送っています。
特に企業は、同じような学歴を持つ人が、選考というフィルターを通じ入社し、同じ情報に基づき活動をしているのだから、多様性なんてあるはずがないと思います。
だから、何かプロジェクトを立ち上げても、相も変わらぬ「以前のアイデアに毛が生えた」程度の発想しかできません。

1人1人の能力は決して低くないのに、同質というものは怖いと思います。
そういう環境に、あまりにも長く身を置くと、同質化していることにも気づかなくなります。

そんな人は、町内会や安全協会などの役を受けると良いと思っています。僕の町にも古くから様々な団体があり、若い世代からは「存続させる意味があるのか?」と批判されていますが、その是非はともかく「石頭」を砕く効果はあると思っています。

僕も決して積極的に受けているわけではありませんが、「たまたまその土地に住んでいる」というだけの多様な人に揉まれて視野が広がるのを感じています。

町内会が多様性の真価を発揮するのは、災害が起きた時などの非定常時です。
定常時では、事情に最も詳しい老人たちが仕切りますが、非定常時ではその知恵が役立ちません。
年齢と経験に基づくヒエラルキーが崩れ、非常に自由闊達な組織になりやすいのです。

この「町内会スタイル」を企業経営に活用すると、「期間限定のプロジェクトを”いつもと違う顔”で組織する」ということになると思います。

成功のレシピは3つです。

1、みんなが実現を望む、意義を感じるプロジェクトであること。
2、プロジェクトメンバーは「この指とまれ方式」で結成する(ここが町内会と違うところ)
3、外部の人間というスパイスを入れる。

僕は新聞販売店を23年間経営してきましたが、常に何らかのプロジェクトを走らせてきました。
その中で「配達ミスを減らす」というプロジェクトが分かりやすいので紹介します。
まずは、このプロジェクトを「みんなが実現を望む、意義を感じるもの」に昇華することから始めます。
「そのままで十分意義があるじゃん」と思われるかもしれませんが、社員はほとんど意義は感じません。
意義というものは「人の幸福」に繋がり初めて生まれるものなので「クレームの電話を受ける事務員さんを悲しませない」といったものに書き換える必要があります。

外部の「いつもと違う顔」は、何も社外の人間でなくても良くて、違う部署の社員で十分です。「事務員さんを悲しませない」というミッションであれば、事務員さんが加わることで、二重の効果を発揮します。

「この指とまれ方式」でプロジェクトを結成すると、メンバーとそうでない人の温度差が生まれるので注意が必要です。特に、プロジェクトメンバーで決めたことを、メンバー外の人が「やらされる」という構図になると失敗します。

時々、メンバー外の人も会議に入ってもらったり、メンバーで考えたアイデアに意見できる機会を設けたりと、メンバーの内と外をつなぐ仕組みがあると、温度差は最小限に収めることができます。

当社は、こんな方法で多様性を担保してきましたが、それでも同質化を完全に防ぐことはできません。
プロジェクトに顧客が入るなど、もっと刺激的なスパイスを入れるという方法も必要かもしれません。

というわけで…

1、プロジェクトに意義を持たせる。
2、この指とまれ方式
3、スパイス的な人を入れる。

是非、参考にしてください!


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