常に「変われないダメな私」をつくり出してしまう組織

短所と長所は表裏一体と言います。
僕を見て、ある人は大雑把と評価しますが、別の人は「おおらか」と評価します。
事の本質は、「評価する人の勝手」ということですが、僕は、自分の性質を色んな人に評価されて、一喜一憂した時期が長くありました。

「ただそこに存在するだけのもの」に対し評価を加え、評価された人は、その評価に翻弄されるということが、世の中いたるところで起きています。
相手に対し変わることを要求し、要求された人は「変わらなきゃ」と悩むのです。

これが組織になるとコミュニケーション数が増えるので、すごくややこしくなります。

ある組織では、発想豊かな社長に対し、ある社員さんは「ビジョナリーな人」と好評価をしていましたが、現実的な実務が得意な社員さんは「夢物語ばかり言う」と酷評していました。
社長は好評価をした社員さんを「未来をつくる人材」と評価し、後者の社員さんを「目の前のことしか見れない人」と言っていました。
その様子を見た別の社員さんが「社長は好き嫌いが激しい」と評価し、その社員さんの上司が「悪い部分を見るあなたの癖はなんとかした方がいい」と注意を与えていました。

自分の色メガネを通じ映し出された虚像を紛れもない真実だと思い、相手に変わることを要求し合う関係に陥っていたのです。

もう人間関係はグチャグチャです。

これが進むと、組織内に「変わろうと努力する人は偉い」という文化ができ、自分を変えた人を評価するようになります。
しかし、必死の思いで変わった人は、いとも簡単に別の人から、別のメガネで悪い評価さをれることになります。
常に「変われないダメな私」を常に生み出すのです。

充実した人間関係ではないですよね。

指示ゼロ経営に「相手ではなく、周りの人間が変わる」という考え方があります。
例えば、ある社長は、会議中に発言をしない社員さんに不満を感じていました。不満の原因は、「積極的に発言することは善、消極的な態度は悪」という色メガネです。

実は、その社員さんが発言しないのは、チーム内に、やたらと喋る先輩がいたからです。
社員さんは先輩に対し、「周りと歩調を合わせながら会議をすべきだ」と不満を持っていました。これも色メガネです。

噛み合わない、この構図に終止符を打ったのは別の社員でした。

会議で喋りすぎている人が出たら、「発言しない人の意見も聞いてみましょう」と発言の交通整理をするのです。
時に、名指しで「◯◯さん、意見はある?」と振ったり、会議前に、それとなく意見を聞いたりするのです。

相手の行動を変えずに、自分にできることをしたというわけです。

自分の色メガネを外して、相手の行動を変えずに自分にできることを探ることができる人が増えれば、組織はコミュニケーションはもっとスムーズになると思います。

それでは今日も素敵な1日をお過ごしください。

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